宮崎には「わたし」を大切にできる大学があります

国際学会派遣

2010/04/07

国際学会派遣助成 平成21年度 稲田 真理さん

平成21年度国際学会派遣事業採択者レポート


助成事業「女性研究者支援のための国際学会派遣」の採択者よりお話をうかがいましたのでご紹介いたします。

農学研究科水産科学専攻 修士1年  稲田 真理さん

国際学会の学会名(大会名)と開催地・開催期間は?


大会名:Integrated Technologies for Advanced Shrimp Production(エビ養殖生産のため最先端テクロノジー)
開催地:Honolulu, Hawaii, USA (ホノルル ハワイ アメリカ合衆国)
開催期間:2009年10月13日〜15日

どういう内容の学会だったのですか?


Integrated Technologies for Advanced Shrimp Productionは、世界におけるエビ養殖技術の現状の再検討及び、バイオセキュリティー、健康管理、遺伝・育種、環境管理等のエビ養殖にとって重要な分野における情報交換を目的とした、エビ養殖に関する国際学会です。
本大会には、アメリカ、オーストラリア、アイルランド、中国、台湾、日本等の様々な国の大学や研究機関に所属する研究者や学生、約150名が参加しました。

研究発表について、一口にエビ養殖に関する研究といってもその内容は多岐にわたり、例えばエビの病気を早期発見するために遺伝子からのアプローチを試みる研究や、エビが病気になることを防ぐためにプロバイオティクス(善玉菌を増やして腸内細菌のバランスを保ち、病気になりにくい体を作る)の導入を試みる研究、エビ養殖環境の改善を行い養殖池内に疾病が蔓延することを防ぐ研究など、各々の研究者がエビ生産の向上という共通の目的に対して多様な視点から研究を進めていることがよくわかりました。

また、大会プログラムには一般講演の他に各国のエビ養殖のエキスパート達による特別講演も組まれており、世界のエビ養殖の現状を知るには絶好の機会でした。

国際学会までの旅の印象やエピソードを教えてください。


宮崎からホノルルまでの道のりは、バスと飛行機を乗り継いで約17時間かかりました。日本時刻で10/12 午前11時頃に宮崎を出発し、ハワイ時刻で10/12 午前10時頃到着したので日中は強い眠気に襲われました。ハワイの気候は温暖で、海、空、山など自然の風景がとても美しかったです。初の海外ということで、外国へ行った時にどのような印象を受けるのかを少し楽しみにしていたのですが、ハワイの気候や風景は夏の宮崎と少し似ており、入国時には思ったほど新鮮な印象を受けませんでした。

ハワイに行って驚いたことは、ハワイの食事は日本の食事と比べて味付けが非常に甘く、殆どがLサイズであることです。(Sサイズを注文しても、日本のL サイズが出てきました…。) ハワイ大学のカフェテリアにて、学生達は男女共にすごい量のランチをお皿に盛っていました。他にも驚いたことはいくつかあり、日が経つにつれてハワイの新鮮さを実感しました。

また、同学会に参加する大勢の研究者も私たちと同じホテルに宿泊しており、会場であるハワイ大学までは貸し切りのスクールバスで移動しました。バス内では様々な国の研究者が挨拶や会話を交わして互いに交流を深め合っており、とてもにぎやかなものでした。

国際学会に参加した感想をお願いします。


今回の国際学会発表で学んだことはとても多く、私にとって大きな意味のある、貴重な体験となりました。本学会に参加する際、私はまず、英語でしっかり口頭発表を行うこと、次に世界で行われている研究を知り、今後自分が研究を進めていく上で生かせそうな情報を集めることを目標にしました。一つ目の目標は達成し、海外の研究者が大勢参加する大会で今まで自分が取り組んできた研究の成果をしっかり発表することはもちろん、Outstanding Student Oral Presentation Awardという学会賞まで頂ける結果となり、たいへん感激いたしました。

また、研究者達の発表を聞いて、日本のみならず世界におけるエビ養殖の実態やそれに関する最先端の研究を知ったことで研究に対してますます興味が湧き、今以上に視野が広がりました。しかし、海外の研究者が話す英語は非常に早いため聴き取ることが難しく、主に彼らの書いた要旨から発表内容を知ることとなりました。学会に参加して沢山の人の発表を聞き、海外の研究者と交流する中で、英語を聴き取る力、話す力の重要さを実感しました。

二つ目の目標について、自分の研究に生かせそうな情報を集めるには、発表を聞くことはもちろんですが、時には個人的に質問しないといけないことを知りました。次の国際学会では、発表中にスムーズに研究内容を理解できるよう、また、海外の研究者と盛んに交流できるように、今後英語をしっかり勉強して行こうと強く思いました。情報収集をして実際に自分の研究に生かすという目標は次回の課題にしようと思います。

国際学会派遣公募の制度について感想をお願いします。


ハワイの国際学会に参加する機会と費用を支援して頂き、誠にありがとうございました。おかげをもちまして、最新の研究を知ることが出来たのはもちろんですが、次回の学会に向けて研究や語学学習に一生懸命取り組もうという意欲がより一層高まりました。国際学会派遣公募の制度によって私は貴重な体験をすることができ、この制度を支援して下さった先生方や、清花Athenaサポート室の方々にとても感謝しています。研究を続ける上で目標や意欲はとても大切であり、業績の少ない大学院生にもそれらを刺激する良いきっかけを与えることが出来る国際学会派遣公募の制度は、非常に素晴らしい制度だと思います。

このような有意義な体験をさせて頂いただけでなく、さらには学会賞まで頂く機会を与えて下さり、本当にありがとうございました。
ハワイ大学内のキャンパスセンターで行われました。

ハワイ大学内のキャンパスセンターで行われました。

大会初日、Directorの挨拶です。

大会初日、Directorの挨拶です。

ポスター発表の風景です

ポスター発表の風景です

口頭発表風景です。 発表中はとても緊張しました。

口頭発表風景です。 発表中はとても緊張しました。

会場内にてBreakTime用に食べ物が用意されていました。 発表後にホッとして食べた時の味が忘れられません。 とても美味しく感じました!

会場内にてBreakTime用に食べ物が用意されていました。 発表後にホッとして食べた時の味が忘れられません。 とても美味しく感じました!

ハワイ大学の開放感あふれるカフェテリアです。

ハワイ大学の開放感あふれるカフェテリアです。

集合写真です。

集合写真です。

最終日のbanquetにて、 色々な国の研究者達とテーブルを囲み、 研究やその他の話をしました。

最終日のbanquetにて、 色々な国の研究者達とテーブルを囲み、 研究やその他の話をしました。

バスに窓がありませんでした… 雨の日は大丈夫なのでしょうか?

バスに窓がありませんでした… 雨の日は大丈夫なのでしょうか?

ハワイの風景です

ハワイの風景です