宮崎には「わたし」を大切にできる大学があります

国際学会派遣

2010/04/08

国際学会派遣助成 平成21年度 細川由起さん

平成21年度国際学会派遣事業採択者レポート


助成事業「女性研究者支援のための国際学会派遣」の採択者よりお話をうかがいましたのでご紹介いたします。

フロンティア科学実験総合センター 実験支援部門生物資源分野 細川 由起さん

国際学会の学会名(大会名)と開催地・開催期間は?


大会名 日本哺乳類学会2009年度台北大会
開催地 台湾 台北市
開催期間 2009年11月21日〜24日

どういう内容の学会だったのですか?


日本哺乳類学会は、哺乳類学に関連した幅広い分野の研究者が参加している学会です。
今回の台湾大会は、学会を通じてアジア各国と接し、将来的に哺乳類学の一つの中心をアジアに築いていくために、初めて国外で開催された大会でした。
大会参加者の多くは日本人でしたが、台湾、韓国などからの参加者もあり、特にシンポジウムには東アジアでの哺乳類保全の現状と課題など、アジアにおける哺乳類学が強く意識されたテーマでの講演がありました。

国際学会までの旅の印象やエピソードを教えてください。


台北市の気候は宮崎よりも暖かく、快適にすごすことができました。
市街はとても発展していて、日本の都会と殆ど変わらない印象を受けました。
ですが一歩路地裏に入ると、「アジア」と聞いて連想されるような市場や屋台の行列があり、台湾は今まさに経済成長中にあるのだと強く実感させられました。
滞在中はこのような市場や屋台で現地の人に混じって食事を取ることがひとつの楽しみでした。
食事の味付けは少し油っぽいものが多いのですが、とても美味しくて、その上安いので、台湾に旅行する機会があれば、ぜひ屋台に立ち寄られてはいかがでしょうか。

国際学会に参加した感想をお願いします。


大会参加者の多くが日本人だったので、海外の研究者に直接接する機会を多く得ることはできませんでしたが、シンポジウムや海外の学生の発表を拝聴して、国際学会ならではの空気を充分に経験することができました。
特に英語での口演を聴く場合、語学力だけではなく、聞き取れた単語や文章から発表内容を把握しようと努力する事の重要性を実感しました。
また学会の特長上、遺伝学や解剖学など幅広い研究分野の方々が参加しており、自分が研究している専門分野以外の研究者と接する良い機会を得ることもできました。
今回はポスター発表だったのですが、他の参加者が自分の発表内容を見たとき、どのように感じるか、自分が伝えたいことが上手く伝わっているか、など自分の研究分野に対する基礎知識を持たない人に研究発表することの難しさを痛感しました。

国際学会派遣公募の制度について感想をお願いします。


自分が進めてきた研究の成果を海外での学会で発表するということは、極めて貴重な経験となりました。
今回、それに参加するための費用を助成していただいたことに感謝申し上げます。
学会で得た知識や経験に加え、海外で体験したこと全てが、自分自身の成長につながるという事を実感しました。
大学院生にも学会参加のための費用を援助してくださるこの制度を、ぜひ多くの学生に利用していただきたいと思います。