宮崎には「わたし」を大切にできる大学があります

女性研究者紹介 詳細

2010/04/06

フロンティア科学実験総合センター剣持研究室 吉浜 麻生さん

沖縄出身(うちなーんちゅ)です。琉球大学医学部の博士課程を終了後、2002年から宮崎医科大学(現宮崎大学)の剣持先生の下で研究させていただいてます。
良い指導教官とラボのメンバーに恵まれたおかげで2007年には日本学術振興会の特別研究員に採用されました。
2009年度まで宮崎大学が受け入れ研究機関となっておりますので、宮崎での生活も今年で8年目に突入です。
正直、宮崎にこんなに長く住むことになるとは思っていませんでした。

どのような研究をしているの?


「遺伝子の進化」に興味を持っています。
ゲノムは、生物の遺伝情報の全セットとして知られていますが、タンパク質の情報を担う領域はわずかで、ヒトではほんの数パーセントとも言われています。
それ以外の「タンパク質の情報を担わない領域」の機能は不明であることが多く、また、ヒトと他の生物に共通に存在する領域もありますし、長さや内容が異なる、あるいは、ヒトにはあるけど他の生物には無い、など違いが見られます。
これらは、ゲノム進化の過程で「タンパク質の情報を担わない領域」が共通の祖先から現在の生物までに変化してきたことを示しています。
そこにはどのような役割があるのか?
いつから存在しているのか?
未来の生物では増えるのか減るのか?
これらを解明することを目標とし、手技的に可能な範囲ではありますが研究に励んでいます。

コメント


研究職には夢があり、好きな仕事をしてお金をもらうことができるというとても幸せな職だと思います。
一方で、国のお金(税金)を使っているわけですから決して自己満足で終わるのではなく、社会に貢献できるような結果を出すべきだと強く思っています。
私が従事している研究テーマは薬の開発や病気の解明には遠く、「基礎」とも呼ばれる分野にありますが、生命現象の理解を深めることで他の研究のお役に立ち、進化という一つの学問分野を通して生き物や命を大事にする社会に少しでも貢献したいと願ってます。
こんな感じで、目標は大きく現実は地味な研究生活を繰り返していますが、当研究室ではやる気のある大学院生を募集しています。ご興味のある方は是非、お問い合わせください。

メンバー紹介


研究テーマとして他に、疾患モデル動物の作製、RNA修飾の解析、データベースの構築、人工抗体ライブラリーのスクリーニングを進めています。
生命活動に不可欠な「リボソーム」をキーワードに多角的な研究活動を行なっています。
ラボには2月現在、剣持教授の下に研究員4人、研究補助員3人、学生5人いまして、みんな仲良くやってます。詳細な研究紹介、業績、メンバー、研究室の雰囲気等については、HP (http://ribosome.miyazaki-med.ac.jp/labo/)にありますので、お時間のあるときにでもご覧いただけると幸いです。
豚の鼻でブヒ!
ラボのみんな(1)
ラボのみんな(2)