材料物理工学科 宮崎大学 工学部
物性研究グループ 研究紹介
スタッフ
- 准教授:福山 敦彦
- 助教:黒木 正子
研究テーマ
我々の身の周りにはパソコン・携帯電話・薄型テレビなどの数多くのデジタル家電が溢れています。これらデジタル家電には多くの半導体デバイスが使われています。つまり、今日の便利な生活環境に半導体デバイスは不可欠な存在です。現在でも更なる小型化・高性能化を目指し、それらに搭載されている半導体デバイスはとどまることを知らぬように高集積化・超微細化が急速に進んでいます。
半導体材料の品質はデバイス性能を大きく左右するので、デバイス開発において半導体材料評価は非常に重要です。この研究グループでは、様々な分野で用いられている半導体材料の評価を行っています。
1.シリコン半導体中の微小格子欠陥観察

- シリコンウェハの表面硬さを測定する際の写真
代表的な半導体材料であるシリコン中の微小格子欠陥について研究しています。純度99.999999999(イレブンナイン)という高純度のシリコンが使われますが、それでも必ず結晶中に欠陥(微小格子欠陥)が存在します。
ゲート長数十ナノメートル程度の超々微細化が進むと、結晶中の微小格子欠陥の存在が半導体デバイス特性並びに製品の歩留まりに影響を与えます。そのため微小格子欠陥の正体をつきとめ、それを制御する技術を開発することが必要です。電子顕微鏡やビッカース硬度試験機を用いた直接的および間接的観察により、シリコン結晶中に導入された微小格子欠陥を同定しその制御法の確立を目指しています。
2.エネルギー変換型半導体デバイス材料の評価

- レーザー変調法を用いた半導体評価
太陽電池(光から電気へ)や発光ダイオード・レーザー(電気から光へ)などのエネルギー変換型半導体デバイスに用いられている次世代の化合物半導体材料の物性評価を行っています。例えば、現在赤や青、黄色を出す発光ダイオードが市販されていますが、必ずしも効率の良いものではなく、また、光通信などの特定用途向けには最適な光の波長が得られません。これは、半導体のもつエネルギーギャップというものが材料によって固定だからです。
そこで、半導体材料をナノメートル程度の超薄膜を何層も重ねることで、このエネルギーギャップを変化させ、発光ダイオードの効率を向上させる手法が取られています。まさに”ナノテクノロジー”が使われている分野です。エネルギー変換型半導体デバイスの更なる効率向上を目指し、研究協力関係にある他大学や企業から提供してもらった試料を、当研究室にて開発された圧電素子光熱分光法を始め、光表面起電力法、レーザー変調反射率法等を用いた多面的な物性評価を行っています。