研究紹介

超高効率太陽電池の開発と太陽電池由来の電力を用いた水電解による水素生成

環境・エネルギー工学研究センター西岡 賢祐 教授

超高効率を実現する集光型太陽電池

集光型太陽電池は、レンズで太陽光を集め、小さな太陽電池に照射します。太陽電池の使用面積を500分の1にすることができるため、高価ではあるが効率の高い太陽電池(一般的な太陽電池の2倍の効率)を活用することが可能となります。

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また、レンズで集光された光が常に太陽電池に照射されるよう、太陽を追尾します。いつも太陽光を正面から受けることができるため、発電量が増加します。

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集光型太陽電池からの電力を利用した水電解による水素生成

太陽電池の効率や導入量は急速に発展していますが、それらを自立したエネルギー源にするには蓄電(ストレージ)が必須となります。近年、リチウムイオンバッテリー等の蓄電池の技術が向上していますが、産業を支えるような大電力量を蓄電するためには十分ではありません。蓄電量を考えた時、水素やメタンをキャリアとして用いることにより大きな蓄電量を扱うことが可能となります。
そこで宮崎大学では、集光型太陽電池からの電力を水電解に使い水素の生成に取り組んでいます。集光型太陽電池から得られた電力を電解セルに接続し水を電気分解し水素を生成しました。集光型太陽電池の変換効率は31%(太陽光→電気の変換効率31%)であり。また、集光型太陽電池と電解セルのコネクションおよび電解セル自体の効率は79%(電気→水素の変換効率79%)でした。これにより、太陽光から水素への変換効率として24.4%を得ました。この値は、屋外における水素生成実証値としては世界最高効率です。

太陽光由来の水素と二酸化炭素の反応によるメタン生成

化石燃料を用いず、太陽光由来の水素を得ることができるようになると、その応用も期待されます。近年、焼酎の搾りかすや家畜の糞尿等の農業廃棄物を発酵させることによりメタンを生成する研究が進んでおり、すでに実用化されています。しかしながら発生するガスの約40%は二酸化炭素です。二酸化炭素と水素とを触媒を用いて反応させるとメタンを生成することが可能であり、二酸化炭素の大気への放出を抑制するとともに、二酸化炭素をエネルギー源にすることができます。宮崎大学においては、太陽電池の電力により水素を生成し、その水素と二酸化炭素を触媒反応させることによりメタンを生成する装置を導入し研究を進めています。

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