OG紹介

株式会社トヨタプロダクションエンジニアリング C.T.さん

  • 筑紫女学園高等学校卒業
  • 宮崎大学工学部機械システム工学科卒業
  • 株式会社BPA(※平成19年に株式会社MTAと合併し、株式会社トヨタプロダクションエンジニアリングになる)に入社 プレスエンジニアリング部に配属
  • 結婚のため退職

研究又は仕事内容を教えてください。

 自動車の製造工程の一つであるプレス工程のデジタルエンジニアリング業務を行っていました。具体的には、CAEを使って自動車のプレス部品の成形性シミュレーション解析を行ったり、プレス部品を搬送するロボットの動きをパソコン上で作成するオフラインティーチングを行ったり、CADを使って搬送用の治具を設計したり、CAMを使って金型を加工するためのNCデータを作成していました。成形性シミュレーションでは、未然にワレやシワなど不具合が出ないように対策を考案し、オフラインティーチングでは、いかに効率よく搬送できるか、NCデータ作成では、いかに効率よく正確に加工できるかを考えながらデータ作成を行っていました。


現職となったきっかけ、または進路選択時に考えたこと・エピソードなどを教えてください。

  地元福岡で就職したいというのが一番大きな希望で最初は業種問わず、いろんな職を見ていました。しかし就職活動していく中でやっぱり、大学で学んだことが活かせる仕事に就きたい思い、当時就職担当だった中西教授に紹介して頂いた会社が株式会社BPA(※現在、株式会社トヨタプロダクションエンジニアリング)でした。本社が福岡だから福岡で働けるかもしれないという期待とトヨタ自動車の仕事に関わることができるところに魅力を感じ、ここで働けたらなぁという思いがありました。会社訪問をしたときに若い社員がたくさんいて活気があり、中でも工学系出身の女性社員が3D-CADなど駆使して、ばりばりと仕事している姿を見て私もここで働きたいと思いました。


研究又は理工系の魅力・面白さは何ですか?または研究・仕事でのやりがいはどういったところですか?

 私の場合は、自動車関係の仕事だったので自分の携わった車が街を走っているのを見ると嬉しいです。あの時、苦労したなぁとかいろんな思いが込み上げてきます。車を作るまでには、たくさんの人の苦労と努力が伴っています。私もそのほんの一部を担っていたのですが、自分が考えて作りあげたものが実際に車をつくるために使われるところに一番のやりがいを感じます。良くも悪くも成果が目に見える形ででてくるので責任重大で仕事をやり遂げるまではものすごい緊張感があります。仕事に求められるレベルは高いですが、試行錯誤の末に乗り越えられた時は、喜びや達成感があり、エンジニアとして成長できます。


ワーク・ライフ・バランスのために心がけていることは何ですか?

 私がワーク・ライフバランスのために心がけていたことは、ONとOFFのメリハリをつけることです。入社して一、二年目の頃は休日も仕事のことが頭の中から離れず、休んだ気持ちになれないことが多々ありました。その結果、仕事に集中できず、ミスをしたり、かえって悪循環でした。だから休日は、いっさい仕事のことは考えず、しっかり休息をとり、音楽好きな同僚と集まってバンド活動したり、旅行に出かけたり・・・とにかくリフレッシュして心身を健全に保つようにしました。そうすることによって仕事の時には仕事に集中でき、頑張ることができました。


研究者を目指す方に向けて、メッセージをお願いします。

 私が入社した頃に比べて社内での女性エンジニアは随分多くなりました。私の会社に限らず、女性エンジニアが活躍できる場は確実に増えていることを実感します。どうしても技術職は、男性と同等の仕事をするのでハードです。時には現場に足を運んだり、遅くまで残業したり、女性だからという隔たりなく、仕事を任されるのは大変ですが、その分やりがいもあります。これからもっと多くの女性エンジニアが宮崎大学機械システム工学科から輩出されるのを期待しています。