学科・大学院

海洋生物環境科学コース(学生メッセージ)

海洋生物環境科学コース 修士1年
氏名:田井 紀之

  私は大学院の研究対象としてラビリンチュラという微生物を扱っています。このラビリンチュラは高度不飽和脂肪酸であるDHAやEPAを合成することができます。その特徴から産業利用という面で非常に期待されています。この微生物は産業的だけでなく生態的にも大きな貢献をしており、水圏の物質循環において分解者的な役割と前述した特徴から魚類といった海洋生物に対するDHAやEPAの供給源となっていると考えられています。
 このように、微生物は様々のポテンシャルを持っており、抗生物質や化学成分の合成能を利用した物質生産、プロバイオティクスといった微生物そのものを利用している例もあります。微生物利用の面だけでなく環境における微生物の立ち位置というものも複雑で未解明な領域が多く、人工環境下で培養することのできる微生物は1%程度といわれています。また、多様性という面でも独立栄養のものから他に依存するもの、果てはウイルスレベルに小さいものまで微生物の幅広く、興味の尽きない生き物です。
微生物に関してだけになりましたが大学院在学中の研究を通して人類に寄与する事象や自然科学を解き明かす一端となるような新発見に寄与できるということが魅力だと感じています。


 新奇的なことだけでなく主の研究の合間に自分の興味があることを探求し、一人満足するという学生時代にしかできない自由な取り組みができるということも進学を決めた理由の一つです。

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海洋生物環境科学コース 修士1年
氏名:岡根 誠佳
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 大学院の進学にあたり、現在の研究室を選んだきっかけは学部3年の時に参加した韓国で行われたシンポジウムでした。先生方の英語で行われる研究発表を聴く中で、現研究室の先生が話す生理学の研究内容に強く興味を持ち、卒業研究とは分野が異なっていましたが、大学院進学を機会に魚類における基礎生理学の研究をしたいと思いました。現在私は、高密度で魚類の飼育を行った際に成長と成熟が阻害されるのはなぜか?といったテーマで大学院での研究を行っています。水槽や生け簀いっぱいに入れられた魚はあまり成長しません。その時に、どのように魚が密度を感知するのか、どのようなシグナリングで成長・成熟阻害因子が発動するのかは全く分かっていません。この新しい研究に挑戦し、課題を解決することでより効率的な水産養殖へ発展させる礎を築くことを目指しています。


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