教育・実習 Education and Training

令和7年度 公開森林実習

2026年04月13日

令和7年度の公開森林実習は7名(4大学)の学生さんをお迎えして例年通り3泊4日で行いました。今年度は新しくフェラーバンチャ(ザウルスロボ)という,立木を掴んでハサミで切り倒すことができる高性能林業機械が導入されているので,重機体験を長めに行ってもらいました。以下,感想です。

Moさん
今回の実習では、宮崎県の多様な森林をじっくり観察することができた。初日は田野フィールドの概要を紹介していただき、よく整備された路網やシイ類の林分を見学した。
 2日目はシイタケの榾木づくりと収穫を体験した。前日の雨のおかげで思いのほか多くのシイタケを収穫でき、非常に印象に残った。また、綾ユネスコパークも訪れ、巨大なイチイガシやタラヨウなど、普段目にすることのない樹木を多数観察することができ、新鮮な驚きがあった。
 3日目にはスギ人工林の施業を体験した。まず、OWLというレーザー測量機器を用いて立木調査を行い、その後チェーンソーによる伐倒、フォワーダーの操作、ハーベスターの作業体験など、普段触れることのない機械にも挑戦した。どれも初めての経験で、とても刺激的だった。
 4日目は雨の中、青島を訪れた。天候は悪かったものの、雨に濡れた植物や海岸林の雰囲気は独特で、晴天時とは異なる景観を味わうことができたのが印象的だった。また、亜熱帯性の植物を観察することができたのもいい経験になった。 

Maさん
今回の実習では、普段過ごしている長野県では見られないものをたくさん見て、体験することができました。特に綾の照葉樹林はとても興味深く、併せて亜熱帯植物も観察することができ、大きな刺激となりました。チェーンソーによる間伐や、高性能林業機械の体験も今までしたことのない貴重な体験でした。また、宿泊施設は綺麗で過ごしやすく、郷土料理を取り入れた夕食も作ってくださり、楽しく実習を受けることができました。ありがとうございました。

Yaさん
演習林では2月にも関わらず、緑の豊かさを感じることができました。どこにいても鳥やカエルの鳴き声を聞くことができ、一足先に春を感じました。宿舎では部屋にいるとキツツキが木をつつく音が聞こえました。つつく音は聞いたことがなかったので貴重な体験ができました。また、食事がとてもおいしく毎食が演習の大きな楽しみでした。他の受講生の方もとてもやさしく、少人数なこともありとても仲良くなれました。
 林業の収穫作業の実習では自分の大学では触ったことのないグラップルやフォワーダの操作が出来ました。技術職員の方が多く安心して実習が出来ました。また職員の方々からも様々な話を聞くことができました。OWLも使ったことがなくその測定速度の速さに驚きました。
 シイタケのコマうち、収穫では話しながらワイワイできて楽しかったです。またタイミングが良く、収穫したものを食べられたのもうれしかったです。生のシイタケのおいしさを知りました。
 綾町の常緑広葉樹林の見学では先生に気軽に質問が出来、自由時間もあり常緑広葉樹林を存分に味わうことが出来ました。
 全体を通して、とても楽しかったです。

Sさん
宮崎には初めて来たのですが、今まで関東で見てきた森林と樹木の種類や林床の様子がほとんど違っていて、外から見ても中を歩いても興味深い発見ばかりでした。実習では綾ユネスコエコパークでの日本最大級の照葉樹林の観察やシイタケの駒打ち、ハーベスタの操作など、自身の大学の実習ではできないことを経験できたほか、技術職員の方々からもお話を伺うことができて、大変勉強になりました。実習後半に天気が崩れてしまったのが残念でしたが、九州に来る機会がほとんどない身としては、2月とは思えない景色や気候であったり、東京ではなかなか見れない照葉樹林など、目新しいことばかりで、非常に充実した4日間になったと感じています。そして何より先生のご飯がとても美味しくて最高でした。

Yoさん
普段理学を専攻し、農学に馴染みのない状態で本実習に臨んだ。そのため、初歩的な視点かもしれないが、4日間の実習を通じて得た考察を述べたい。特に印象に残ったのは、毎木調査における測定手法である。輪尺を用いて2方向から計測し、その平均値を算出したが、元の値を記録に残す意義はあるのではないかと感じた。巻尺による周囲長の結果と合わせれば、幹断面の形状をより詳細に推計できるはずであり、将来的な工業利用の際、材の品質を左右する重要なパラメータになり得るからだ。「知的好奇心」に駆動される基礎研究に対し、常に「実利」を見据えた農学の姿勢は非常に新鮮であった。利益や効率化を追求し、それが具体的な成果として結実する点に、この学問の大きなやりがいを実感した。技術革新による資源活用と、生態系の保護という二律背反する課題を両立させるのは容易ではない。しかし、国土の約7割を森林が占める日本において、持続可能な林業がさらに発展することを切に願っている。最後に、一から丁寧にご指導くださったり、生活面も含めサポートしてくださった先生方や職員の皆様に深く感謝申し上げる。