このコーナーには、宮崎の土についての歴史れきしや土の種類しゅるい、「モノリス」とばれる地層ちそうの標本が展示してあります。

土は自然の中で大きな役目やくめがあります。植物や動物の生活もささえています。土は、ふかって断面だんめんを見ると、その歴史が目で見てわかります。詳しく見たり調べたりするために、土の断面を特別とくべつくすりかためて見られるようにすることができます。このようなものを「モノリス」といいます。

ここにある「モノリス」で、宮崎の土はどのようにできているかを見てみましょう。土の名前には農業のうぎょうかかわりがあり、農民のうみんが付けた名前がたくさんあって、いろいろな思いがめられています。

モノリス

クロボクそう
この名前は表面が黒くて、さわってみるとやわらかく、ボクボクとした柔らかい土という意味いみで、農業にむいている土です。
クロニガ層
かわくとかたくなり、われるので、作物があまり育ちません。
「ニガ」は良くない土という意味があるといわれます。
カシワバン層
かたくてとり(カシワ)の骨のように堅いということから名づけられました。
アカホヤ層のすぐ下にあって、霧島火山きりしまかざんを中心に広がっていて、都城平野みやこのじょうへいやでは2〜3cmのあつさであります。
ボラ層
南九州一帯では昔、たびたび火山噴火かざんふんか軽石かるいしって、畑にもり、取りのぞくのが大変たいへんだったので、いやな人などのことをいう方言ほうげん「ズボラ」からボラと呼ばれるようになったそうです。ボラ土は、お花作りなどに使われます。
アカホヤ層
ずっとむかし南九州みなみきゅうしゅう海底火山かいていかざん大噴火だいふんかがおきて積もった土で、 ガラスの成分せいぶんが多く、農業にあわない土です。
体にできる 赤いあざという意味の方言「あかほやけ」と言ったのは、 作物が育たない土をきらいだった農民たちの気持ちがあったのでしょう。