豊富な実験実習

本学科では1年生から4年生まで以下のような豊富な実験実習を受講することができます。

【1年】
畜産草地科学基礎実習

 4月に都井岬、6月に九州沖縄農業研究センター都城研究拠点、9月に住吉フィールドを訪問し、それぞれ1日かけて行う実習です。入学してすぐに宮崎の自然や研究所、生産現場を見学することができます。

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畜産草地科学基礎実験

 学科の教員ほぼ全員で順番に担当する実験です。2年生以降の実験実習や卒業研究に不可欠な基礎的な実験・調査手法、実験器具の使い方や手技を学ぶことができます。

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【2年】
動物環境管理学実験

 牧場の牛は1日にどのような行動をしているのでしょうか?昼は草を食べていそうですが、夜には何をしているのでしょうか?附属牧場の住吉フィールドセンターで、牛の行動を24時間観察し、牛の種類や利用形態、飼育方法の違いと個々の牛の行動との関連を解析します。乳牛や繁殖牛の群れが広大なフィールドを移動する様はとても美しく、さまざまな社会行動が観察されます。また、巨大な肉用の肥育牛の迫力には圧倒されます。

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草類遺伝資源・育種学実験

 植物の分類および牧草の組織培養や遺伝子組換えを実際に実験します。植物の分類では、大学校内で植物を採取し、図鑑で実物を観察して分類した後、DNAを抽出して特定領域の塩基配列より分類し、結果を比較します。牧草の組織培養および遺伝子組換えでは、バヒアグラスの種子よりカルスを誘導し、それにGUS遺伝子(酵素処理をすると青色を呈する遺伝子)を導入して、その一過性の発現を観察します。これまで、教科書でしか習ったことのない機器や実験操作を実際に行い、その基礎的な原理や理論を学びます。

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草地生産・生態学実験

 1年を通して暖地型飼料作物(ソルガム)と寒地型牧草(イタリアンライグラス)の栽培を行い、成長を観察します。家畜を飼う基本となるエサ作りを基礎から学べます。他にも、自分たちで栽培した牧草がウシに選んで食べてもらえるかを観察する行動実験や、オープンキャンパスの家畜ふれあい体験で使用される放牧地の整備など、学内のフィールドで動植物に触れられる実験が魅力です。

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家畜栄養学実験

 2年前期で習った家畜栄養学に関連して、実際に家畜の飼料原料を用いて化学分析をします。栄養価の考え方と化学分析の理論と実践を学びます。

動物遺伝育種学実験

 基礎的な家畜の体型測定や超音波診断、および遺伝子の解析実験手法に関する実験を行います。また、本実験で収集したデータを用いた簡単な統計解析方法についても学ぶことができます。

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【2・3年】
牧場実習Ⅰ・Ⅱ

 飼料作物・草地の栽培・管理・利用から家畜の飼養管理に関する基礎的な知識を実際の現場体験を通して習得します。ロープワーク、搾乳実習および農業機械実習など、畜産現場に必要な技術を学ぶことができます。

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【3年】
動物生殖生理学実験

 動物の繁殖にかかわるホルモン作用や、精子や卵子の生理現象について、顕微鏡などを使って受講生の目で確かめることができます。

学外体験実習

 ICEプロ対象学生は、4年生の卒業研修(2-3か月間)に向けて、牧場や動物園、畜産草地に関わる企業や公的機関で2週間のインターンシップ(職業体験研修)を行います。生産現場で活用できる知識と技能が習得でき、就職後にも役立つ経験が積めます。研修先は自分で選ぶことができます。

【4年】
実験動物学実習

 我々の生活を支える安全、安心な食品や薬を開発する場合、人間への効果や副作用などを綿密に調べる必要があります。そのため多くの場合で、人間で調べる前に動物たちの力を借りた試験が行われています。「実験動物一級技術者」はこれら動物実験に必要な深い知識や適正な技能、資質を有する者を日本実験動物協会が認定する資格で、受験には通常2年以上の実務経験が必要となります。しかし宮崎大学農学部畜産草地科学科は2006年に国立大学としては初めて、所定の単位を取得することで実務経験が免除される一級特例認定校(全国で現在13大学)となりました。
 畜産草地科学科で開講する実験動物学実習は、この「実験動物一級技術者」資格試験認定単位です。実習は指導員資格を持った専門の教員らによって行われており、試験の合格を目指すとともに、実験動物の生産や動物実験に関する高い専門知識と技術を学ぶ事を目的としています。

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家畜登録審査実習

 豚や牛の生産農場で行われている登録事業についての基礎的知識を習得するために、登録事業の意義について解説し、大学附属牧場(住吉フィールド)の家畜を用いて、豚ならびに牛の登録事業に関する実習を行います。

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