林康広准教授の共同研究グループによる論文を発表しました

帝京大学薬学部の谷川先生グループとの共同研究により、ハンセン病の起因菌である「らい菌」の感染に脂質トリアシルグリセロールの蓄積が重要であることを発見しました (Tanigawa et al., PLOS ONE, 2021)。トリアシルグリセロールは動植物体でエネルギー貯蔵体として働いていますが、らい菌はマクロファージを宿主として感染することでトリシルグリセロール合成を促進することが分かりました。トリアシルグリセロール合成酵素を遺伝子破壊した宿主細胞では、らい菌の感染や生存率が低下しました。本研究成果より、トリアシルグリセロール量を制御することで、ハンセン病の治療薬として応用できることが期待できます。今回の論文では、2021年に報告した原著論文の結果をもとに、らい菌感染における脂質の機能に関する研究をまとめました。

Kazunari Tanigawa, Yasuhiro Hayashi, Akira Kawashima, Mitsuo Kiriya, Yasuhiro Nakamura, Yoko Fujiwara, Yuqian Luo, Mariko Mikami, Ken Karasawa, Koichi Suzuki

The Role of Lipids in the Intracellular Parasitization of Mycobacteriumleprae: Mini-Review

J Appli Microbiol Open Access, 8, No:1000213, 2022

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