農学部長 國武 久登
同窓会会長 岩切 文昭
この度の宮崎大学農学部創立100周年記念事業に際しまして、卒業生や保護者、企業、自治体、そして地域の皆さまから多大なるご寄付とご支援を賜り、心より感謝申し上げます。
皆様からの温かいご支援のお陰をもちまして、2024年(令和6年)11月2日(土)には、記念式典・祝賀会を宮崎市内のホテルで挙行させていただき、国内外から約320名の方々にご出席を賜りました。
また、農学部の100年の歴史を綴った記念誌の編纂に加え、オニノメスギの記念植樹や「農学部100年目の芽吹きプロジェクト」によるオオシマザクラ並木の造成など、多くの記念事業を実施しました。さらに周年事業専用のホームページ開設、宮大ビーフを使用した「Beef丼」の生協食堂での提供など、地域とのつながりを深める活動にも力を入れました。学生活動助成事業、その他学生らの様々な広報イベントも盛況に開催され、すべての皆様の支援のお陰で実現することができました。
令和7年4月、農学部は農学科と獣医学科の2学科に改組し、次の100年に向けた新たな農学の挑戦を始めました。これからも本学部の躍進をお見守りいただくとともに、皆様の変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
改めて、これまでのご支援に深く感謝申し上げるとともに、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
令和7年4月吉日
農学部ではビジョン・ミッションを策定し、その達成に向けて教職協働で一丸となって取り組んでいます。
詳しくは農学部ウェブサイトをご覧ください。
ビジョン:異分野融合科学としての農学の特徴を活かし、南九州の温暖な自然や地域社会と調和した農林水産業・獣医療の推進を通して、持続可能な社会の構築と、これを担う人材の育成に貢献し続ける。
ミッション:地域・国際協働を通して、社会の要請に応え得る高度な農林水産業と獣医療の研究を推進し、これを基盤にSDGsとデータサイエンスを組み入れた人材育成の高度化と質保証を図るとともに、これらを推進できる持続的で活力ある教育・研究組織を構築する。
宮崎大学農学部は、1924年(大正13年)に、現在の宮崎県立芸術劇場・宮崎県立図書館・宮崎県立美術館のある宮崎神宮の西側の現・宮崎県総合文化公園に創立された宮崎高等農林学校に始まります。その後、1944年(昭和19年)に宮崎農林専門学校に、1949年(昭和24年)に宮崎大学農学部となり、1984年(昭和59年)に現在の宮崎市学園木花台に移転し、2024年(令和6年)には、創立100周年を迎えます。
この間、本学部の教育組織は、開学時の3学科(農学科・林学科・畜産学科)から、獣医学科をはじめとする時代のニーズに対応した学科の新設や改組を経て、2010年(平成22年)に6学科(植物生産環境科学科、森林緑地環境科学科、応用生物科学科、海洋生物環境学科、畜産草地科学科、獣医学科)となり、現在、2025年(令和7年)に向け改組が進行中です。
農学部では、これまで、食糧・環境・資源(エネルギー)の3つを柱とした教育研究を展開し、農林畜水産業や環境分野に関する官民の団体企業に多くの人材を輩出してきました。そして、SDGsをはじめ、「限りある地球」を意識した「暮らしと社会づくり」が求められる今日、農学部の教育と役割はますます高まっております。
このたび、創立100周年を迎えるにあたり、農学部における人材養成の充実を図るため、「農学部創立100周年記念事業」を宮崎大学基金に創設しました。卒業生及びご関係の皆様におかれましては、本趣意書の趣旨にご賛同いただき、格別のご理解を賜り、ご支援・ご協力をお願いできれば幸甚に存じます。
農学部長 國武 久登
農学部同窓会会長 岩切 文昭
理事・副学長 明石 良
(創立100周年記念事業 相談役)
卒業生、在校生および教職員の皆様方、農学部創設100周年のお祝いを申し上げます。また、その歴史と発展を支えて頂いた多くの県内外の関係者の皆様方には心から感謝を申し上げます。この間、宮崎大学は昭和59年に木花キャンパスへの移転が開始され、昭和63年に3学部の移転が完了しました。さらに、平成15年に旧宮崎医科大学と統合して新宮崎大学となりました。現在では医学部と地域資源創成学部を含む5学部となり、農学部は本学の特徴である融合教育・研究分野の中心として大いに貢献しております。今後の国立大学法人における厳しい財政状況の中、本学はこの新たな局面にも十分に対応できると確信しております。しかしながら、卒業生や関係者の皆様方からのお力添えが必要となりますので、引き続きご支援・ご協力をお願い申し上げます。
最後になりますが、100年の歴史と伝統に敬意を表し、同窓生を含む多くの皆様方のご尽力に改めて感謝を致します。
農学部100周年記念行事として、記念誌の発行、記念式典、記念講演、記念祝賀会、記念植樹等を行いました。
2024年10月29日(火)に農学部附属農業博物館前庭にて植樹式を挙行しました。
今回、植樹した「鬼ノ目スギ」は、宮崎県大崩山山系の鬼ノ目山に残る天然スギ群落から採穂された挿し木由来の個体です。
1986年に宮崎大学農学部林学科の黒木嘉久教授と中尾登志雄助教授ら(当時)によって天然生集団であると判断されました。その九州本土で唯一の天然スギとされる鬼ノ目スギをここに現地外保存することにより、自然と人間の営みの関わり合いについて思いを巡らせてもらえることを期待し、農学部創立100周年の記念として植樹しました。
100年の歴史を凝縮した全215ページ(A4版カラー)のクラフト箱入りの創立100周年記念誌を作成しました。本記念誌は、本記念誌は関係機関に配布するとともに農学部創立100周年記念事業に1万円以上寄附いただいた方を対象に贈呈しました。
記念誌担当教職員
宇田津 徹朗 教授、上村 涼子 教授、黒木 勝久 准教授、黒木 香緒里 技術補佐員
2024年11月2日(土)、宮崎大学は、農学部創立100周年記念式典・祝賀会を宮崎市内のホテルで開催し、国内外から約320名の方に御出席いただきました。
式典冒頭では、創立100 周年記念事業実行委員会副委員長を務める伊藤哲教授による開式の辞の発声の後、鮫島浩宮崎大学長が式辞を述べました。その後、ご来賓として出席いただいた文部科学省高等教育局専門教育課課長補佐の高木歩様(伊藤学司文部科学省高等教育局長の代理としてご出席)、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構理事長の久間和生様、宮崎県知事の河野俊嗣様、宮崎市長の清山知憲様から祝辞をいただき、農学部宇田津徹朗教授による農学部沿革紹介、内田和幸様(国立大学法人東京大学大学院農学生命科学研究科獣医学専攻教授)と猪島康浩様(公益社団法人国土緑化推進機構常務理事)による記念講演が行われました。内田和幸様からは、動物の中枢疾患の病理学的研究に関するご講演、猪島康浩様からは、国や県の関係者の方々が尽力されてこられた日本有数のスギ林の重要性をお話しいただき、地方にある宝を都市で利用する形を整えることで、地方創生につなげるという話題をご講演いただきました。
式典に続いて行われた祝賀会では、明石良宮崎大学理事(100 周年記念事業相談役)、國武久登農学部長が挨拶を述べた後、ご来賓として出席いただいた栗原俊朗様(宮崎県農業協同組合中央会会長) と米良充典様(宮崎県商工会議所連合会会頭)から祝辞をいただき、鏡開きの後、岩切文昭農学部同窓会長の乾杯で盛大に開始。学生によるすずかけ太鼓の披露が行われ、卒業生である佐藤貢日之影町長(宮崎県)などから学生時代のエピソードを面白おかしく紹介していただいたほか、本事業による助成事業の学生活動支援事業に採択された学生グループによるスピーチが行われるなど、大いに盛り上がった祝賀会となりました。
また、祝賀会では農学部附属フィールド科学教育研究センター住吉フィールド(牧場)で育てられた牛のお肉を使用したサイコロステーキ、農学研究科大学院生が起業した宮崎大学発ベンチャー企業である株式会社Smoltのサクラマスを使ったスモークサーモン、ソフトジャーキー、つきみいくら、2012 年から農学部で栽培試験等を実施している「みやだいず」を使用した蒸し大豆、ソフトクリームのほか、宮崎県内酒造メーカーから寄贈いただいた数多くの銘柄の日本酒、焼酎も参加者にふるまわれ、大好評でした。
2025年3月8日(土)に農学部100年目の芽吹きプロジェクトによるオオシマザクラの植樹式を開催しました。このプロジェクトは、学内外からのご寄付により、卒業生でもある樹木医の監修を受け樹種の選定から植樹までを行い、外周道路(グラウンド側)の樹木の一部を更新するものです。
当日はあいにくの雨の中、関係教職員、寄附を行った卒業生等が出席し、植樹式が行われました。髙木フィールド科学教育研究センター長の司会のもと國武農学部長から挨拶が行われ、その後、桜の木の土掛け、プレートの設置が行われました。
この桜並木が四季折々の憩いの場となり、宮崎大学木花キャンパスのシンボルとして親しまれ、後世に受け継がれていくことを期待しています。
農学部創立100周年記念事業の一環として学生食堂(宮崎大学生活協同組合)において、宮崎大学住吉フィールド(住吉牧場)で育てられた牛肉を使用した宮崎大学Beef丼が200円という格安で提供されました。(2024年11月5日(火)~11月9日(土)で開催)
販売開始当日は、早朝から整理券が配布され、丼を目当てにした学生が多数訪れ、正午前には早々に整理券配布が終了となりました。お昼休みになると整理券を持った学生さんが楽しみに食堂を訪れ、「安くてこんなに美味しい牛丼を食べることができて嬉しい」、「毎月このようなお楽しみイベントがあると嬉しい」とご満悦の様子でした。
また、永山夏愁学生自治会長(工学部3年)を含む学生3名と学長を含む役員6名は、宮崎大学Beef丼を食べながらのランチミーティングを行い、日頃の学生生活の事などについてラフな雰囲気の中で意見を交わしました。
889-2192 宮崎市学園木花台西1-1 宮崎大学 農学部
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