部門・分野紹介

プロジェクト研究部門

先進医療開発研究プロジェクト

プロジェクト代表 森下和広 特別教授

 我々はこれまで、藤田医科大学黒澤良和先生らにより開発樹立された、動物への免疫を必要としないヒト人工抗体単離技術(phage display法)を用いて、ヒト抗体開発を行ってきました。その結果として、免疫原性がなくマウスやウサギなどへの抗原免疫では抗体が作れなかった、成人T細胞白血病(ATLL)のマーカーであるCADM1の完全ヒトIgG抗体を世界で初めて取得しました。また、細胞表面の立体構造を認識する抗体が単離可能で、インテグリン複合体抗体など、普通の免疫では作成できない抗体群を多数単離し、臨床治験等へと開発が進んでいます。この共同研究からJST-STARTプログラムに採択されベンチャー企業として更に発展させることになり、令和元年度、宮崎大学・藤田医科大学ベンチャー企業「MabGenesis社」を立ち上げました。大学、研究所、創薬関係の企業の抗体シーズに基づき、その抗体単離、抗体作成をお手伝いいたします。特にヒトIgG抗体だけではなく、家畜関連ペット動物「イヌ、ネコ、ラクダ」等における動物抗体薬の開発も行いつつ、これまで大学内外で進めてきた抗体等開発研究の共同研究も進めていきます。

宮崎大学発ペプチド医薬のトランスレーショナルリサーチ

プロジェクト代表 北村和雄 特別教授

 本プロジェクト代表者の北村は、宮崎大学の特色の一つである生理活性ペプチドの基礎研究から臨床研究・医師主導治験まで推進するトランスレーショナルリサーチを推進してきました。1993年に発見したアドレノメデュリン(AM)については、発見から機能解析研究さらには臨床研究に加え、4つの医師主導治験を完遂し、現在2つの医師主導治験を実施中です。さらに、近年、AMが血中半減期が短く利便性が悪いことを解消したAM誘導体やAM類縁体を発明し、5つの物質特許を出願しています。これらの成果を基盤として、宮崎大学ベンチャー企業「ひむかAMファーマ株式会社」が創業され、AMとAM誘導体の医薬品としての開発を、宮崎大学と共同で推進しています。また、AMは敗血症・敗血症性ショック等の診断薬としても有望であり、東ソー株式会社と共同研究を推進しています。これらの研究成果については、10以上の特許として出願されており、宮崎大学の知的財産として管理されています。本プロジェクトでは、宮崎大学発の生理活性ペプチド・ペプチド誘導体を治療薬や診断薬として実用化するための研究・開発を、連携企業や共同研究施設とともに推進します。本プロジェクトを推進することにより、新たな治療薬・診断薬を開発して、医療や医学の発展への貢献を目指しています。

臓器連関解析プロジェクト

プロジェクト代表 中里雅光 特別教授

 AMED「超高感度尿中微量蛋白質解析技術を用いた肺癌と膵臓癌の新規早期診断マーカー開発研究」の遂行と、その基盤となる臓器連関の意義を解明することが本プロジェクトの目的です。AMED研究は、既に、企業導出ならびに海外指定国移行手続きを含む特許取得も実施済です。本プロジェクトの目標の1つは、この企業産学連携をさらに進展させ、実用化研究を推進することです。臓器連関の概念が提唱されて以降、ペプチドは内分泌、神経、免疫という動的恒常性の中核物質であることが実証されてきました。プロジェクト代表による新規臓器連関とそれに作動するペプチドの発見は、未知の生体制御系の解明に革新的知見を与え、新たな診断法や治療薬の開発へと拡大、発展してきました。3種類の質量解析によるペプチド単離の効率化や系統化に成功し、またin vivoイメージングとin vitroシグナル定量の計4種類の新たなペプチド探索法も開発しています。これらの実績を踏まえ、本プロジェクトの目標の2番目は、多様な臓器間制御とその破綻機序の解明です。本プロジェクトの推進により、多彩な生体制御と病態との関連解明のみならず、新たな学術テーマの形成、発展ならびに臨床応用へと展開が期待できます。

  • 実験支援部門 生物資源分野
  • 実験支援部門 遺伝資源分野
  • RI分野 RI清武分室
  • RI分野 RI木花分室
  • 宮崎大学
  • 宮崎大学医学部附属病院