ことばの世界

英語

世界の共通語としての英語

 世界で、母語として最も多く話されている言語は何かご存知ですか? 答えは中国語です。中華人民共和国の非常に多くの人たちが中国語を話します。一方、第二言語として話す人も含めた場合に最も多くの人に話されているのが、英語です。15億人、実に世界の約5分の1の人々が英語を使うとされており、その人数は今後も増えると言われています。世界の学術論文の4分の3が英語で書かれ、分野によっては英語の使用率が90%を超えます。国際ビジネスやソフトウェア開発の分野でも、そのやりとりの多くが英語です。

 日本語が、この英語のようには国際語でないことは残念ですね。しかし、英語を話す15億人のうち、英語が母語話者でない人は11億人もいるのです。つまり英語を話す人がこんなにも多いのは、母語が英語でない人たちが、英語を共通語としてコミュニケーションすることが増えているからなのです。共通語として英語を使えば、様々な文化的背景を持つ人々と話をし、意思を伝えあうことができます。そのような無数の結びつきが、今の世界を動かしていると言えるでしょう。そこでは、英語だけでなく日本語「も」話せる皆さんこそが、求められています。

 大学時代には、ぜひたくさん英語を使って、世界の様々な人たちとのやりとりをして下さい。宮崎大学には世界各国から数多くの留学生がやってきますが、留学生が使う共通語の多くは、やはり英語です。宮崎大学では、留学生を英語の授業に招いて英語で交流をしたり、留学生と英語で話す複数の課外活動が日常的に行われたりしています。研究室で留学生と一緒に作業することも少なくありません。海外留学やオンライン交流の実施や支援も積極的に行われています。個人で様々な交流を行っている学生もいます。大学時代に、英語を使って、驚きに満ちた世界をぜひ自分の目で確かめ、自分の手で触れてみましょう!

中国語

中国語は世界で2番目によく話されている言語です。

 英語だけを外国語として学ぶのは現在の多様化する国際社会では充分ではないと思いませんか。中国語は、国際連合(国連)で使われている6つの公用語のうちの1つです。また、中国語を話す人口では、英語に次いて世界で第2番目に多い言語です。これは中国語が英語の次に実用性のある言語であることを意味しています。また、中国は日本の隣国で、経済的にも日本と深い関係にもあります。将来、多様なグローバル活動に取り組み、国際的に活躍しようと考えれば、英語だけではなく、ぜひ中国語も併せて学ぶことをお勧めします。

漢字を知っている日本人は中国語を学ぶのに有利です。

 日本語でも中国語でも漢字が使われています。日本は、中国と歴史的かつ文化的に長いつながりを持ち、中国から伝わった文字や文化を独自に発展させてきました。明治維新以降、日本は中国に多くの漢字表記の語彙を逆輸入しました。こうした日中の交流を背景に、日本語で使われている漢字の約98%が中国語の漢字と類似しているといわれています。また、日中の漢字は、文字表記だけでなく、音も似ています。中国語をまったく知らなくても、漢字から意味を推測することができるという点で、中国語を勉強するうえで日本語が母語であることは有利なのです。

宮崎大学では中国語を2年間勉強し続けることができます。

 宮崎大学では、心理言語学や第二言語習得を専門とする中国語母語話者が中国語教育を担当しています。皆さんを満足させられる中国語教育を提供するよう努めております。ゼロからの中国語の学習をサポートしています。宮崎大学に入学して、中国語をゼロから履修する場合、以下の履修モデルで2年間続けて勉強することができます。

・中国語入門(1年前期;開講科目名:「中国語」):中国語検定準4級またはHSK1級レベルを目指し、中国語の発音、基本語順を導入することで、中国語の基礎を学びます。

・中国語初級(1年後期;開講科目名:「実践中国語Ⅰ」「総合中国語Ⅰ」):中国語検定4級またはHSK2級レベルを目指し、中国語の発音、基本語順への理解を深めることで、自律的に中国語を学ぶための基礎を固めます。

・中国語初中級(2年前期;開講科目名:「実践中国語Ⅱ」「総合中国語Ⅱ」):中国語検定3級またはHSK3級に近いレベルを目指し、日常生活に対応できる実用的な表現や文型を学び、「聞く」「話す」「読む」「書く」という4つの方面から養成します。

・中国語中級(2年後期;開講科目名:「実践中国語Ⅲ」「総合中国語Ⅲ」):中国語検定3級またはHSK3級レベルを目指し、多目的に中国語を学べ、中国語実用能力を養成します。

 すでに中国語をある程度勉強した経験があれば、上記のレベルの目安に合わせて該当科目を選択していただければと思います。宮崎大学で中国語以外の言語を母語して、中国語の授業を体験してみたい外国人留学生(交換留学生も含み)の履修者も大歓迎です!

宮崎大学の中国語教育は学生の個性を生かした教育です。

 宮崎大学における中国語教育は、就職、留学、進学、旅行、娯楽、趣味など多様なニーズに合わせて、学生の個性を生かした実用性重視の教育です。学生自分なりの履修モデルを提供し、優しく学べます。「ことば」だけではなく、中国の若者文化などを紹介する文化体験イベントも積極的に企画しており、宮崎でも多様な国際交流に参加することができます。将来、中国へ旅行・留学・出張・就職・生活などをし、現地で中国語・中国文化と触れ合い、国際的視野を広げたいなら、どうぞ中国語の学習へようこそ!

 さー、いっしょに楽しく中国語を勉強しましょう!赶快让我们开启愉快的汉语学习之旅吧!

韓国語

楽しい韓国語の世界へようこそ

アンニョンハセヨ! 日本から最も近い国、韓国。そして、日本語に最も近い言語、韓国語。韓国語を学ぶ世界の人々は年々増加していますが、韓国語が一番習得しやすいのは日本語話者なのです。K-popから韓国ドラマや映画、韓国料理、ファッション、ビューティー、観光や留学、北朝鮮に至るまで、韓国語学習のための理由はいくらでもあります。歴史、経済、政治、文化全般に亘ってお互い離れられない日本と韓国だからこそ、今学んだ韓国語は確実に将来につながるはず。宮崎大学の韓国語授業では、次のようなことを目指します。

韓国語とハングルの基礎が習得できます。

 韓国語は、日本語と非常に似ている言語です。語順や助詞、活用など文法が似ているだけでなく、日本語と同様に漢字語があり、発音まで似ている単語がたくさんあります。例えば、日本語の「散歩」「計算」「温度」「気分」「都市」「無理」などは韓国でもそのまま通じる位です。英語などが苦手な人でも韓国語なら比較的簡単に身に付くといったケースも多いのです。まずは、ハングル(文字)から、しっかり覚えていきましょう。

ネイティブの先生によるアクティブラーニングが受けられます。

 授業は、分かりやすい教科書を使っての丁寧な文法説明と、身に付く楽しい会話練習など言葉の学習だけでなく、映像資料などを用いた韓国文化・生活の紹介、韓国人留学生との交流などが盛り込まれます。少し韓国語が身についてきたら、検定試験に挑戦するのも良いでしょう。宮崎大学では、韓国語検定試験の対策講座も提供しています。また、韓国語スピーチ大会などのイベントにも参加できるチャンスがあり、韓国の協定大学への留学、学生交流などの制度を利用して、直接韓国に行くこともできます。

入門から中上級の韓国語まで、レベルに合わせて学べます。

 宮崎大学の韓国語の授業は、1年次前期(韓国語入門・基礎)>1年次後期(韓国語初級・応用)>2年次前期(韓国語中級・留学なども可)>2年次後期以降(韓国語中上級・留学帰りの3、4年生も)と進み、ベースをしっかり構築しながらのレベルアップを図ります。最近は、入学時にすでに韓国語がある程度分かるという学生も多く、自分のレベルに合わせて受講することも可能です。

単位を取るだけの韓国語授業ではありません。単なる記号だったハングルが文字に見え、ドラマのセリフの意味が分かってき、韓国人と会話できるようになり、ひいては世界が広がる掛け替えのない楽しさを、韓国語の学習を通じて満喫してほしいと思います。

ドイツ語

ドイツはどんな国?

 皆さんは、「ドイツ」と聞いて何を思い浮かべるでしょう?サッカーのワールドカップでドイツ代表は常勝チームの一つです。ディズニーランドのシンデレラ城やグリム童話のキャラクターたちはドイツ出身です。バッハやベートーヴェンの音楽は世界中でこよなく愛されています。ドイツの街中を眺めると、緑に囲まれたカフェで多くの人々がビールやソーセージを楽しんでいます。雪の中に浮かび上がるクリスマスマーケットの姿は、まるで幻想世界の光景のようです。ベンツやBMW、ポルシェなどの高級自動車メーカーは有名ですが、再生可能エネルギーやごみのリサイクルに力を入れている環境先進国もドイツです。歴史を遡れば、ヒトラー率いるナチスドイツの時代がありました。戦後は「ベルリンの壁」によって長らく東と西に分断された時期もありました。再統一から30年を超えた現在、世界の中でドイツの存在感はますます大きくなっています。また、ドイツでは「歓迎の文化」によってさまざまな人々や文化が共存しています。

 この概要を読んでいる皆さんは、Sandmann「ザントマン」やAmpelmann「アンペルマン」、Maus「マウス」といった言葉をネットで検索してみてください。ドイツで人気のかわいらしいゆるキャラの姿を見ることができるでしょう。きっとドイツは、皆さんの想像をはるかに超えた、色とりどりの楽しい国です。

ドイツ語はどんな言語?

 ドイツ語は、主にドイツ、オーストリアとスイスの一部で話されている言語です。英語と同じくゲルマン語を祖先としていますので、両言語の文法や語彙は似ていて、英語を学んだ人にとってドイツ語は親しみやすいでしょう。名詞の性の区別や少し複雑な語形変化もありますが、新しく学ぶ言葉に新鮮さを感じる人も多いでしょう。ドイツ語を用いて思索し、新しい言葉や概念を創出した詩人や哲学者はたくさんいます。ゲーテやシラー、ハイネ、カントやヘーゲル、ニーチェ、ハイデガーたちは、皆ドイツ語の世界の中を生きて、ドイツ語を用いて自らの思想を表現しました。

 ドイツ語の発音は、ローマ字読みに近いので、他の言語と比べても簡単です。たとえば、Name「名前」は[なーめ]、Tante「おばさん」は[たんて]です。ちなみに「ドイツ語」はDeutschと書いて[どいちゅ]と発音します。国名「ドイツ」はDeutschland[どいちゅらんと]です。ドイツ語はほかにもかわいらしい響きを持つ単語がたくさんあります。

授業内容

 1年前期の初修ドイツ語はアルファベットから始め、Guten Tag[ぐーてんたーく]やDanke schön[だんけしぇーん]などのあいさつ表現や数字、そして初級文法を中心に授業を進めます。語学の学習だけでなく、ドイツ映画を鑑賞したり、ドイツ語の歌を歌うこともあるかもしれません。担当教員はドイツ語圏の文化や社会について熱く話すこともあるでしょう。また、1年後期から始まる選択ドイツ語の授業では、ドイツ語検定試験の対策を行うこともあります。

フランス語

 世界の色々な情報が絶えず入ってきている現在の日本では、フランス語はまだまだ文化や学問、ファッションや料理・スイーツのジャンルでは根強いものの、海外の情報が少なかったかつてほどには憧れられたり、目立ったりする言語ではなくなってきました。しかし、今ではフランスを意識しないくらい身近なところにフランス語が溶け込むようになっているようです。皆さんの住むマンションにも「メゾン」「プレジール」「グランパレ」などの名前がついているところがあるかもしれません。皆さんも飲んだことのある「エヴィアン」や「ボルヴィック」などの水、どちらもフランス発(もちろんフランス語)です。化粧品ブランドの「マキアージュ」、案内人をさす「コンシエルジュ」、市場を意味する「マルシェ」、昔はベストと言っていた「ジレ」なんかもいつの間にか私達の生活の中に定着しつつあります。宮崎には「ファミーユ」という葬儀屋さん、「りーぶる金海堂」という本屋さんがありますね。これらもフランス語です。あ、2行目の「ジャンル」も実はフランス語です。

 世界を見ると、例えばオリンピックでの表彰式では、開催国の言葉や英語とともにフランス語のアナウンスを聞くことができるでしょう。また、国連での公式印刷物は、少なくとも英語とフランス語で書かれることが義務付けられており、フランス語は国際語として大きな影響力があります(ヨーロッパの外交条約で英語が使われるようになったのはわずか100年前です。それ以前はフランス語)。母語あるいは公用語としてフランス語が使われているところは、何と世界33カ国と3地域にもおよびます。フランス語はフランスでしか使われていないのではなく、日本や世界において、店の名前から商品名、そして母語から国際語として、いろいろな形で世界において使われている言語なのです。英語ももちろん大事ですが、フランス語を学んで世界を見ることで、日本語と英語だけの世界では見えなかった新しい世界が一気に広がるのです。

 ただ、「フランス語は読み方が難しい」とか「発音が難しい」というイメージもありますよね。恐らく皆さんの間ではそんな噂を聞いたことがあるのではないでしょうか。実は、読みに関しては英語よりも規則は少ないようです。いくつか独自の規則さえ理解すれば、あとは初めてみる単語でもほぼ読めるようになります。個別対応で学んでいた英語や漢字の読みよりははるかに楽ですよ。発音に関しては・・・日本人には難しい点は確かにあります。 そこで宮崎大学では、例えば水泳教室でゆっくり泳ぎ方を習うように、フランス語の発音を口の運動として、理論的に、ゆっくり教えます。フランス語の発音をゆっくり練習することで、フランス語の発音がきれいになるだけではなく、英語や日本語の発音にもいい影響が出るようになるでしょう。実際、フランス語のou(日本語のウにちかい発音)の音を(日本語の)カラオケに応用したら、すごくきれいに歌が聞こえるようになった!という学生さんの報告もありました。あと、口の筋肉が刺激されるので口角も上がり美顔効果も期待できるかもしれません(これは今のところ報告待ちですが・・・)。

 このような感じで、宮崎大学では、単にフランス語を学ぶだけではなく、フランス語を学ぶこと自体をあなたの日常の色々なことに応用できるよう、ゆっくり楽しく学べる環境を作っています。それでは、教室でお会いしまししょう。

日本語

日本語学習者(にほんごがくしゅうしゃ)の皆(みな)さんへ

世界中(せかいじゅう)、数(かず)ある大学(だいがく)から宮崎大学(みやざきだいがく)を選(えら)んで留学(りゅうがく)いただきありがとうございます。
また、数(かず)ある言語(げんご)から、日本語(にほんご)の学習(がくしゅう)を選(えら)んでいただきありがとうございます。
日本語(にほんご)は、難(むずか)しいところもありますが、もっと日本(にほん)のことが分(わ)かるように、楽(たの)しく一緒(いっしょ)に学(まな)びましょう。

留学生(りゅうがくせい)、これから日本語(にほんご)を学(まな)ぶ皆(みな)さんへ

日本(にほん)の文化や、日本(にほん)での就職(しゅうしょく)などに興味(きょうみ)はありますか?日本語(にほんご)は、たくさんの漢字(かんじ)があって、難(むずか)しそうですね。
でも、簡単(かんたん)な会話(かいわ)をすることは、実(じつ)は、それほど難(むずか)しくないですよ。

日本(にほん)で生活(せいかつ)する皆さんは、日本語(にほんご)を学(まな)ぶと、日本(にほん)のことがもっとよくわかり、今(いま)よりもっと生活(せいかつ)が楽(たの)しくなると思(おも)います。
一緒(いっしょ)に日本語(にほんご)を学(まな)びましょう。

日本語母語話者の皆さんへ

 日本語教育は、基本的に「日本語学習者のための教育」と思われるかもしれません。しかし、実はそれだけではないのです。相手にわかりやすい語彙で意味を伝える技術、日本語の使い方をわかりやすく説明する技術、こうしたことも日本語教育にとって大切な目標になっています

 今は、多くの海外出身の方が日本に居住されています。日本在住の外国人は、英語話者より日本語話者の方の方が多いといわれています。とはいえ、日本語には海外出身の方にとって難しい言葉がたくさんあります。日本語母語話者のみなさんは、これを「やさしい日本語」で伝えることができますか?どれだけ(国語としてではなく)日本語を理解していますか?日本における多文化共生社会の中では、「やさしい日本語「「伝わる日本語」を使えることがとても大切になってきています。

 日本語教育について、学んでみませんか?宮崎大学では、国立大学で唯一、社会人、学生のすべてに開かれた文化庁届受理の日本語教師養成研修を開講しています。日本語を教えることで、世界とつながることができますよ。

宮崎大学履修証明プログラム「宮崎大学420単位時間日本語教員養成プログラム」


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