目的
知的財産・研究リスクマネジメント部門は、本学における学術研究の発展を側面から支援するとともに、知的財産権、研究成果有体物その他の研究成果を礎に産学官連携・地域連携を牽引し、価値創造の源泉となる大学の「知」の社会への還元を目的とする。
基本方針
（1）本学における学術的知見及び基盤的技術を知的財産権として確立する
知的財産部門では、本学における基礎的・学術的研究の成果を国内外の知的財産権として確立することを通して、産業界と共同で、イノベーションの創出に向けた技術基盤の構築に寄与することを基本方針の第一とする。
（2）本学における知的財産を産業及び学術研究の発展のために活用する
学術研究の領域を確保しつつ、産業界の競争力強化のため、その手段（産業界との共同研究、その結果生じた知的財産の実施許諾及び権利譲渡、大学発ベンチャー起業等）として、本学の知的財産を活用することに取り組む。
（3）本学における研究・開発を知的財産の側面から支援する
本学で実施されている外部機関との連携により必要とされるライセンス、共同研究、成果有体物等の知的財産に関する渉外事項を円滑に進め、学内の学術研究レベルの向上を図るとともに、産業界との協業を積極的に支援する。
またその一方で、学内外の秘密情報を適切に管理し、良好な共創環境を維持・発展する風土を確立する。
取組事項
（1）学内外の研究者との連携を緊密にし、知的財産の視点から研究に関与する
- 研究者、学生並びに共同研究先企業（特に県内）の知的財産への認識を向上させる。
- 優れた研究成果を大学の大切な知的財産権として確保する。
- 研究成果有体物、生物遺伝資源の効率的な管理・運用を実施する。
- 若手研究者の知的財産への意識向上をはかる。
（2）学術研究の成果を社会に還元するべく、積極的な情報発信を実施する
- 知的財産権の権利取得・実施許諾・権利譲渡あるいは研究成果有体物の提供による研究成果の社会実装化を推進する。
- 共同研究費、競争的資金の獲得等により、学内の実用化研究を推進する。
（3）他部門と連携し、本学の強み特色を生かした研究体制を支援する
- 国内外の産学官連携研究の動向及び知的財産活用動向を把握し、本学の研究並びに研究成果の学内外へのアピール等に対して適切な支援を行う。
- 生命・環境・エネルギー・食・共生を柱とし、医工・農工・医獣および文系間の多様な知を集結させるべく異分野融合研究を支援する。
（4）産学官のリスクマネジメント意識の向上をはかり、本学の知的財産とブランドを護る
- 産学官連携リスクマネジメント室が取り組むリスクマネジメント事業の学内周知・啓発のサポートを行う。
- 研究上のリスク（契約交渉、他者による知的財産権侵害、利益相反、秘密情報漏えい大学名称の不当な利用等）を事前に察知し、適切に対応する。
- 産学官連携関係の諸規約並びに社会動向に関する情報を適宜入手し、迅速に対応する。
- 海外からの試料入手に際し、生物多様性条約等の法令遵守の意識向上をはかる。
国立大学法人宮崎大学知的財産戦略
