教育方針・教育目標について
教育理念
情報システム工学科では、社会からの人材育成並びに21世紀の情報通信社会を 支える人材育成の需要を考え、情報科学の理論、計算機の構成や基本ソフト、 情報解析技術などの基礎情報科学分野と、情報ネットワーク、 生産情報システムなどの産業情報システム分野の双方で幅広く活躍できる人材の育成を目指しています。 この教育方針のもと、以下のような教育目標を掲げています。
- 情報化社会の急激な発展に伴い、時代が要請する最新の情報処理技術の開発にも携われるような先進的情報処理技術者を育成すること
- 産業界での大規模情報システムの開発に不可欠な、システム洞察力やモデル化能力、創造的システム設計能力を備えた情報技術者を育成すること
アドミッションポリシー(入学者受入方針)
本学科は,情報基盤を構築し高度に利用できる情報技術者の育成を目的とした教育研究を行います。情報処理技術は,急速に進化しながら適用範囲を拡大し続けており,それを支える技術者,特にソフトウェア技術者の養成が社会から強く求められています。 以上のような観点から,本学科は次のような人を求めます。
- 1. 情報科学技術を通じ,人類の幸福と社会の発展に貢献しようとする意欲を持っている人
- 2. 公式を覚えるのではなく,公式そのものを導出できる力,すなわち論理的な思考能力を有している人
- 3. 情報工学の学習に必要な,数学,理科,英語についての基礎学力とコミュニケーション能力を有している人
- 4. 明確な目標を持って継続的に自己学習を行う意欲を持っている人
カリキュラムポリシー(教育課程の編成・実施の方針)
本学科では、その教育理念に基づき、基礎情報科学分野と産業情報システム分 野の双方で幅広く活躍できる人材を養成するため、以下の方針に基づいて、カ リキュラムを編成し、教育を実施します。【教育課程の編成の方針】
- 1. 幅広く深い教養と基本的な学習能力の獲得のため、 すべての学生が履修する基礎教育カリキュラムとして、 導入科目(大学教育入門セミナー、情報・数量スキル、 外国語コミュニケーション、専門基礎)、課題発見科目 (専門教育入門セミナー、環境と生命、現代社会の課題) と学士力発展科目を設置します。
- 2. 情報工学の基礎として、 コンピュータ科学全般にわたる基礎知識及び数学的基礎を体系的に学ぶための科目を設置します。
- 3. 情報システムやアプリケーションプログラムの設計、実装、 評価ができる能力を養成するために、 実践的なテーマの演習科目等を4年間通して設置します。
- 4. 獲得した知識や技能を統合し、 課題の解決と新たな価値の創造につなげていく能力や態度を育成するために、 卒業研究等の科目を設置します。
- 5. 各授業科目について、 シラバスで到達目標、授業計画、成績評価基準・方法を明確にし、周知します。
- 6. 主体的に考える力を育成するために、 アクティブラーニング(双方向型授業、グループワーク、発表など) を積極的に取り入れた授業形態、指導方法をとります。
- 7. 学習ポートフォリオやGPAにより、学習成果に基づいた指導を行います。
- 8. 成績評価基準、方法に基づき厳格な評価を行います。
- 9. 授業の実施方法について、組織的に点検・改善を行います。
ディプロマポリシー(卒業認定・学位授与に関する方針)
宮崎大学学務規則に規定する修業年限以上在学し、本学科所定の単位数を修得し、且つ、卒業論文審査において、卒業研究の取組状況と研究成果から、次の能力を身につけたことが確認された合格者に対して、 卒業を認めると同時に、学士(工学)の学位を与えます。
- 1. 問題を環境、人間、文化、社会、地域、国際関係などの側面から多面的にとらえることができる
- 2. 工学技術者が社会に及ぼす影響や技術者としての倫理的責任を理解で きる
- 3. 数学、物理、化学、生命科学などの工学者としての基礎知識を習得し、それを応用することができる
- 4. 数学及び情報科学の理論の基礎を理解し、情報工学の様々な問題に応用することができる
- 5. 計算機システムの構成や動作に関する知識を習得し、ソフトウェア開発に応用することができる
- 6. 問題を解決するために、既存のアプリケーションソフトを利用でき、かつ、自らプログラムを作成することができる
- 7. ユーザの要求を分析し、要求を満たす情報システムをデザインし、実装し、評価することができる
- 8. 自分の考えを伝え相手の考えを理解するための、日本語による論理的な記述、プレゼンテーション及び討議を行うことができる
- 9. 英語による情報を理解し、基礎的なコミュニケーションを行うことができる
- 10. 情報技術の進化に対応していくために、主体的かつ継続的な学習の必要性を理解できる
- 11. 与えられた制約の下で課題を解決するために、計画的にその課題に取り組むことができる
- 12. チームとして目標を共有し、コミュニケーションを図りつつ問題解決に取り組むことができる
教育内容
情報システム工学科の主な専門教育科目
- 1年次
数学解析1および2、線形代数、力学、基礎化学、情報工学序説、離散数学、 グラフとネットワーク、プログラミング演習1および2 - 2年次
数学解析3、応用数学1、基礎物理学実験、アルゴリズムとデータ構造、コンピュータアーキテクチャ1および2、確率・統計、情報ネットワーク、オペレーティングシステム、プログラミング演習3および4 - 3年次
工学英語、オートマトンと言語理論、データベース、ソフトウェア工学、情報セキュリティ、情報理論、技術者倫理と経営工学、プログラミング演習5および6 - 4年次
情報工学セミナー1および2、卒業研究
日本技術者教育認定機構(JABEE)の認定プログラムについて
工学部の大幅な改組改編により, 2012年(平成24年)4月入学生から教育カリキュラムが変わりました. これまでの情報システム工学科(情報システム専修コース)の教育プログラムは, 平成22年度に継続審査を受審し,現在, 日本技術者教育認定機構(JABEE)から認定されています. 詳細はこちらをご覧ください. 新しい情報システム工学科ではコースを一本化したうえで, JABEE認定に対応したカリキュラムを編成しており, 現在,認定に向けた作業を行っています.
学習・教育到達目標
以下に示す学習・教育到達目標を掲げ、学生への教育にあたっています。 (2017年12月5日に文言を一部改訂しました。)
- A. 工学技術者としての基礎的素養
- A-1 問題を環境、人間、文化、社会、国際関係などの側面から多面的にとらえる能力を身につけている。
- A-2 工学技術者が社会に及ぼす影響や技術者としての倫理的責任を理解している。
- A-3 数学、物理、化学、生命科学などの工学者としての基礎知識を習得し、それを応用する能力を身につけている。
- B. 情報の専門技術者として、どの分野でも活躍できる能力
- B-1 数学及び情報科学の理論の基礎を理解し、情報工学の様々な問題に応用する能力を身につけている。
- B-2 計算機システムの構成や動作に関する知識を習得し、ソフトウェア開発に応用する能力を身につけている。
- B-3 問題を解決するために、既存のアプリケーションソフトを利用する能力及び自らプログラムを作成する能力を身につけている。
- B-4 ユーザの要求を分析し、要求を満たす情報システムをデザインし、実装し、評価できる能力を身につけている。
- C. 自己学習能力および他者と協働して計画を遂行する能力
- C-1 自分の考えを伝え相手の考えを理解するための、日本語による論理的な記述、プレゼンテーション及び討議を行う能力を身につけている。
- C-2 英語による情報を理解し、基礎的なコミュニケーションを行う能力を身につけている。
- C-3 情報技術の進化に対応していくために、主体的かつ継続的な学習の必要性を理解している。
- C-4 与えられた制約の下で課題を解決するために、計画的にその課題に取り組む能力を身につけている。
- C-5 チームとして目標を共有し、コミュニケーションを図りつつ問題解決に取り組む能力を身につけている。