2024.07.15 掲載
國武教授、平野准教授らの研究成果が「Plants」誌に掲載されました。
ラビットアイブルーベリーの葉や枝にはプロアントシアニジンが豊富に含まれており、その構造や重合度によって生理活性が異なると考えられています。お茶などに加工されている葉を収穫する過程ででる枝は、これまで産業廃棄物としては処分されていました。枝の栄養成分の評価を行うことで、葉との違いを明らかにすることは、食品産業上重要な課題とされていました。本研究では、ラビットアイブルーベリーの葉と枝に含まれる成分を分析し、ポリフェノールとプロアントシアニジン(PAC)含量の季節変動と平均重合度(mDP)の差異を調査しました。その結果、枝は葉と比較してプロアントシアニジンの平均重合度が概して低く、年間を通して安定していることが明らかになりました。重合度の違いは体内吸収や抗酸化力などの生理特性に影響するため、目的に応じて適切な収穫時期や器官を選択することが、ブルーベリー加工食品の品質確保につながることが期待されます。
Yasuko Koga, Yuno Setoguchi, Kazuhiro Sugamoto, Yo Goto, Tomonari Hirano and Hisato Kunitake, Seasonal Variation and Mean Degree of Polymerization of Proanthocyanidin in Leaves and Branches of Rabbiteye Blueberry (Vaccinium virgatum Aiton). Plants 2024, 13, 1864.