2021.12.01 掲載
早日早貴・黒木修一・竹下 稔,乾熱種子由来の地下茎の導入によるホオズキモザイク病の抑制,九州病害虫研究会報 67: 9 - 14
本論文では宮崎県内の中山間地のホオズキ主要産地でまん延するウイルス病害の調査を行い、病原ウイルス種の特定後、主要感染ウイルスがトマトモザイクウイルス(tomato mosaic virus; ToMV)とタバコ微斑モザイクウイルス(tobacco mild green mosaic virus)であることを報告しました。さらに、ホオズキのToMV感染株率と減収との正の相関関係を示しました。また、乾熱処理によってウイルスを不活化した種子由来の地下茎を用いて、ホオズキの実証栽培試験を行い、その経済的効果が高いことを報告しました。本成果はホオズキのウイルス病害防除において、生産地域に大きく貢献していくものと期待されます。