作物学研究室(湯淺研究室)のダイズのオートファジー調節に関する研究成果がCryobiology and Cryotechnology誌に掲載されました。

本学科の作物学研究室(湯淺研究室)のベトナム国費留学生のDo Tuan Tungさんが農学工学総合研究科博士後期課程で行ったダイズのオートファジー調節に関する研究成果がCryobiology and Cryotechnology誌に掲載されました。
Tuan Tung DO, Kota SOEISHI, Takashi YUASA (2022) "Induction of Branched-Chain Amino Acid Aminotransferase Genes (GmBCATs) and ATG8 Homolog Genes in Response to Drought Stress in Soybean [Glycine max (L.) Merr.]", Cryobiology and Cryotechnology, Vol. 68, No. 1, 17~22.
https://doi.org/10.20585/cryobolcryotechnol.68.1_17
乾燥ストレスの下でダイズ葉身においてオートファジー(自食作用)関連遺伝子の発現が上昇し、それに伴い葉身の光合成活性が低下します。本研究ではミトコンドリア局在型分岐鎖アミノ酸(BCAA)アミノ基転移酵素(mtBCAT)がBCAA分解に働くことに着目しました。細胞内BCAAプールはTOR経路でオートファジーを負に調節しています。乾燥ストレス下でのダイズ葉身の光合成停止がmtBCAT遺伝子の発現を増加させて、その結果生じた細胞内BCAAプール減少がシグナルとなってダイズ葉身のオートファジーを誘導していることが明らかとなりました。第一著者のDO Tuan Tungさんは今年春、無事に博士学位論文審査に合格して博士号を取得してベトナムに帰国しました。


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