研究

研究紹介

ここでは、情報通信プログラムの担任を務める先生方の研究室で行われている、主な研究について紹介します。

研究における「3つ」の分野

情報通信プログラムでは、「情報通信分野」「情報数理分野」「情報システム分野」の3つの分野にわたる教育・研究を通じて、未来社会の持続的な発展に貢献できる技術者を育成します。


  • 情報通信分野

    安全・安心な社会の実現を目指し、情報セキュリティの研究や、次世代の情報通信技術に関する研究を行っています。

  • 情報数理分野

    自然環境や生体内での現象のメカニズムの解明を目指し、計測値とモデルに基づく解析や、人工知能に関する研究を行っています。

  • 情報システム分野

    未来の社会基盤を支えるために、コンピュータとソフトウェアの開発支援や利活用に関する研究を行っています。


主な研究一覧

以下に並ぶカードの左上の角の色は、上記の3分野による分類となります。

  • 横田研・人体頭部モデルでの電波吸収特性(3.35GHz)
    人体頭部モデルでの電波吸収特性
    横田研究室

    数値電磁界シミュレーションは、実験を行う前の特性把握や電磁波を利活用するデバイス設計におけるパラメータを求めるときに重要となってきます。掲載の図は、人体頭部の左耳近くに携帯電話を持って話をしている場合をモデル化したものです。頭部内部に電波が侵襲し、電波が吸収されている様子を示しています。数値シミュレーションは、実験が難しい場合に威力を発揮します。

  • 岡崎・油田研・青島地区における避難状況のネットワークシミュレーション
    青島地区における避難状況のネットワークシミュレーション
    岡崎・油田研究室

    近年注目されている新しいタイプの通信である省電力遠距離無線通信方式(LPWA)の応用について研究しています.図は,観光客が多く訪れる宮崎市の青島地区における津波発生時の避難支援を例にして,提案したLPWAを用いた避難所情報の共有による効率的な避難誘導システムの有効性を,シミュレーションにより確認している様子です.

  • 岡崎・油田研・覗き見に強いパスワード入力方式の研究
    覗き見に強いパスワード入力方式の研究
    岡崎・油田研究室

    リモートワークなどが盛んに行われるようになり,様々な状況で使われるスマホやタブレットなどのモバイル端末を不正利用から守ることがますます重要になっています.そこで,周囲に他人がいて画面を覗き見られることが避けられないような状況でも,安心してパスワードを入力できる方法の研究を行っています.提案した方法では,幅広いユーザにとって親しみやすく印象に残って覚えやすい図形(アイコン)をパスワードとして用いています.そして単純で覚えやすい「秘密のルール」を導入し,そのルールを知らない覗き見攻撃者には毎回異なる入力をしているように見えるようにしているため,パスワードの推測が極めて困難となっています.図は,提案した方法がどのくらい使いやすいか,また覗き見により本当にパスワードを推測することが困難か,実験により確認している様子です.

  • 山場研・筋電位による認証1
    筋電位による認証
    山場研・筋電位による認証2
    筋電位による認証-2
    山場研究室

    他の人に自分のスマホを使われないようにするには、パスワードなどのセキュリティ対策が重要です。この時、長く複雑なパスワードにしないと簡単にバレてしまいますが、そんなパスワードを覚えるのは大変です。そこで、指紋などの生体情報をパスワードとして使う研究が行われています。私たちは、そういった生体情報のうち、筋肉を動かす時に発生する「筋電位」の電気信号を使って、所有者であることを確認する研究を行っています。

  • 中研・プラズモニック導波路光スプリッタ
    プラズモニック導波路光スプリッタ
    研究室

    集積回路内の信号伝送を光で行う光インタコネクション実現に向けて、超小型の光回路素子の開発が急務となっています。図は誘電体と金属の界面に伝わる表面プラズモンポラリトンという光波を利用した、光のパワーを分割する超小型光スプリッタの数値シミュレーション例です。

  • 伊達研・自己組織化モデル
    自己組織化モデル
    伊達研究室

    脳の中では,あるニューロン(神経細胞)の興奮が,他のニューロンに影響を与え,その影響がさらに広がっていきます.これが脳の情報処理であることは間違いありませんが,その動作原理はよく分かっていません.これを理解するため,数理モデルを用いて研究しています.

  • 井上研・生物数理モデル
    生物数理モデル
    井上研究室

    生物や医学のデータが日々蓄積されています。実験や診療で得られた膨大なデータから統計・数理・情報の技術を使うことで、一目では分からないような生物や疾患の特徴が明らかにされています。図のように生物で起きている現象を数式で表して、シミュレーションすることでその現象の制御方法や意味を予測します。

  • 山森研・ゲノム情報解析
    ゲノム情報解析
    山森研究室

    Now printing...(準備中...)

  • 廿日出研・X線分光撮像衛星 XRISM
    X線分光撮像衛星XRISM
    廿日出研究室

    X線で宇宙観測を行うX線天文学の分野に情報通信技術を活用する研究を行っています。観測装置の制御システムやデータ取得システムの開発を行うとともに、観測で取得されたX線画像やX線スペクトルを解析することで宇宙の高温プラズマの構造や進化の研究を行っています。

  • 片山晋研・自動プログラミング
    自動プログラミング
    片山晋研究室

    片山晋研究室では,曖昧な仕様から関数プログラムを自動合成する独自技術を用いて,人間レベルの人工知能を実現するための研究を行っています.

  • ティティ・椎屋研・ティティ・椎屋研・牛のモニタリングシステム全体のイメージ
    画像処理応用に関する研究
    ティティ研・牛の頭部位置検出
    牛の頭部位置検出
    ティティ・椎屋研究室

    画像処理・認識・理解に関する技術をベースに、様々な分野の問題を解決することを目指しています。代表的な具体例を挙げれば、農工連携分野では、「ICTを活用した牛のモニタリングシステムの開発」など、医工連携分野では、「新生児黄疸の検知」、「パーキンソン病の重症度測定」などに関する研究に取組んでいます。また、「高齢者の自立生活を支援する見守りシステム構築」のための、人の姿勢や行動分析、転倒検知、服薬管理などの開発を行っています。

  • 横道研・疑似触覚VR
    疑似触覚VR
    横道研究室

    本研究では、VRでの没入感の向上と違和感の軽減を目的として、仮想空間内に表示されるユーザの手先の動きを現実のものとずらすことで、仮想空間内の物体と接触したときの力覚フィードバックを実現する方法を開発しました。

  • 横道研・中学理科教材AR
    中学理科教材AR
    横道研究室

    本研究では、AR技術を用いた中学理科の教材を開発しました。仮想物体を重畳表示させることで、機材を実際に準備することなく、様々な実験を実施することが可能となります。

  • GISを利用したUAVの経路計画
    UAVの制御
    高橋研究室

    小型無人航空機を自律的に飛行させることを目的として、機体をより安定して飛行させるための制御手法、最適な経路を計画するためのアルゴリズム、飛行環境をシミュレーションするための環境の構築方法に関する研究を行っています。

  • 片山研・組込み開発風景
    組込みソフトウェア開発
    片山研究室

    身の周りのあらゆるところにソフトウェアが存在してます。パソコンやスマホ、ゲーム機などは分かりやすいですが、エアコンやテレビ、それから、自動販売機や、車、飛行機なども、ソフトウェアが、その動作を制御しています。こうした製品の高度化を支えているのが、組込みソフトウェアです。そのため、高品質の組込みソフトウェアを短期間で開発することが求められています。組込みソフトウェアの品質向上や開発支援について研究しています。

  • 椋木研・動きに整合したAR
    動きに整合したAR
    椋木研究室

    画像認識とその応用について研究しています.AR(拡張現実)は,現実世界と仮想世界をコンピュータ上で融合し,より豊かな体験を人にもたらす技術です.ARを実現するためには,コンピュータが現実世界を適切に認識できる技術が不可欠です.この研究では,画像認識技術を使って,現実世界の人の姿勢・動きを認識して,それに整合した仮想世界の情報を付加しています.エンターテインメント分野だけでなく,人の作業支援やナビゲーションなどへの応用も目指して研究を行っています.