岸 大悟さん
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Q1あなたの研究テーマについて教えてください。
私は「有藻性イシサンゴ」の分類をテーマに研究しています。サンゴはぱっと見だと同じように見えることが多いのですが、実はまったく別の仲間だったり、育つ環境によって姿が大きく変わったりする生き物です。でも、じっくり観察していくと、同じ種で違う形態に見える子達にも共通する特徴が隠れていることがわかります。 私はそうした「見た目の違いの奥にある本質」を探り、多くの人が理解できる形で伝えることに力を注いでいます。サンゴの形や特徴を丁寧に明らかにすることは、単なる分類にとどまらず、サンゴの生態や保全にもつながっていくと信じています。
Q2いつ頃から大学院博士後期課程への進学を意識しましたか?
大学院修士課程に進学した時より、博士課程でサンゴの研究を継続したいと考えておりました。
Q3大学院博士後期課程での学生生活について教えてください。
私は、温帯から亜熱帯に広がる海へ実際に足を運び、サンゴの調査を行っています。現地では、さまざまな研究者と出会い、異なる手法や対象種について意見を交わせることが、とても刺激になっています。研究室に戻れば、サンゴの骨格をじっくり観察したり、遺伝子解析に取り組んだり、より良い解析方法を学んだり、産卵実験を行ったりと、日々サンゴと向き合っています。
Q4次世代研究者挑戦的研究プログラムに採用後、何か変わりましたか?
何より、生活の支えをいただけていることで、一日中研究に集中できています。気になる論文をじっくり読み込み、「今日中に理解したい!」と夜更かしすることもあるくらいです。時間を気にせず「今、この瞬間に全力で研究する!」そんな環境に身を置けていると強く感じます。
Q5将来の目標について教えてください。
将来は、有藻性イシサンゴの分類を中心に研究を続けていきたいと考えています。正直に言えば、私は分類に向いている才能があるタイプではありません。どんな図鑑を見ても「全部同じに見える」ような目の持ち主です。だからこそ、見分けられないものを「努力と工夫」でどう見分けるか、その方法を学ぶことに強い関心を持つようになりました。「見えない違いを見えるようにする=細かいところを見るのではなく、細かく観察する」。この積み重ねを通して、サンゴの多様な種の世界に真摯に向き合っていきたいと思います。
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