教育内容

応用生命化学コースは、以下の3つのポリシーの下、教育カリキュラムを構成しています。

アドミッション・ポリシー

 農学部の幅広い学問領域における基礎知識を備え、動植物および微生物のもつ生物機能を生化学的に探究し、ヒトの健康や環境問題に熱意をもって取り組み、その技術化を通して、地域社会の発展に貢献するだけでなく、国際社会を視野に入れて活躍できるリーダー人材の育成を目標としています。
そこで、応用生命化学コースでは次のような人材を求めています。

  1. 自然科学に対する強い興味と探求心をもっている人(学問への関心)
  2. 自然科学に関係する科目(理科や数学)、英語などの基礎学力を備えている人(知識・理解)
  3. 自然科学をはじめ、世の中の様々な事柄をよく観察して深く考察し、それを表現する力をもっている人(思考力、表現力)
  4. 学業をはじめ、学校内外の活動に、積極的に取り組もうとする人(主体性)
  5. 学業や学校内外の活動をはじめ、様々な場面において、他者との協力を厭わない人間性をもつ人(協働性)

カリキュラム・ポリシー

  1. 無機化学、有機化学、物理化学に関する基礎的な知識を習得するための科目を設置する。
  2. 生命現象を化学的に理解するために必要な知識を習得するための科目を設置する。
  3. 生物に関する化学的な知識を活用する実践力を習得するための実験科目および演習科目を設置する。
  4. 生命現象の理解に必要なデータサイエンスの知識を習得するための科目および演習科目を設置する。

ディプロマ・ポリシー

 生命現象を化学の視点から探究することができ、地域社会のみならず国際社会を視野にいれて、人の健康、食糧、環境・エネルギー資源など人類が抱える諸課題の解決に挑戦するために必要な、以下に掲げる素養を身につけた学生に対して卒業を認定する。

  1. 生命現象を理解する上で必要な化学と生物の知識を有する。
  2. 人の健康、食糧生産あるいはバイオマス資源などに関する専門的知識を有し、それらを総合的に活用して、持続的かつ発展的な社会形成に貢献できる実践力を有する。
  3. 生命現象を解き明かし、その応用を考えるためのデータサイエンスの知識と応用力を有する。

応用生命化学コースのカリキュラム

動植物と微生物の生理機能を活かす学び

化学を学問基盤として、生命現象を学び、動物・植物・微生物の機能と活用、食品の栄養機能に関する実験と講義を提供します。
4年間の教育プログラムにより、農学ジェネラリティの素養を備えた応用生命化学分野のスペシャリストを養成します。3年次から、より専門性の高い講義に加え、研究活動を開始します。4年次では、課題探求型教育の集大成として卒業研究に取り組みます。

生命化学に関する豊富な専門科目

(詳細は一番下のカリキュラムフローを参照ください)

1年次

  • 生命化学概論
  • 有機化学
  • 分析化学

2年次

  • 生体分子化学
  • 生物化学
  • 微生物学
  • 食品栄養化学
  • 酵素化学
  • 植物生理学
  • 応用微生物学
  • 食品製造学

3年次

  • 細胞分子機能化学
  • 生体分子機能化学
  • 動物生体防御学
  • 食品機能化学
  • 微生物機能開発学
  • 農産食品製造学

豊富な生化学系実践型教育カリキュラム

1年次

食品製造工場の見学や実習・実験を通して、食品製造工程を学ぶほか、基礎的な化学実験の手技を学びます。

農学基礎実習・実験II(食品製造実験の様子)
農学基礎実習・実験II
(食品製造実験の様子)

2年次

分析化学実験や有機化学実験を通して、より高度な化学実験を学ぶほか、微生物学実験や生物化学実験を通して、生命化学に関する基本的な実験手技を学びます。

有機化学実験の様子
有機化学実験の様子
生物化学実験の様子
生物化学実験の様子

3年次

動植物と微生物の生理機能を活かすために必要となる、実践的で最先端の研究手法を、所属した研究室ごとに詳しく学ぶことができます。(生物機能科学実験・食品機能化学実験)

4年次

これまでの集大成として、 3つの領域内の研究室に所属して、応用生命化学に関する卒業研究に従事し、論文にまとめ、発表会を行います。(各領域の教員と研究内容は、教員紹介ページを参照ください。)

  • 応用生物化学領域:生体機能の解明と活用、健康の研究
  • 食品化学領域:食品の栄養と機能性活用の研究
  • 生物工学領域:微生物や植物などの生物の生理機能解明と機能活用の研究
応用生命化学に関する卒業研究の図

コースカリキュラムフロー

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