放牧養豚で、農業に革命を起こす

  • 有方 草太郎
  • 出場時の所属:宮崎大学農学部畜産草地科学科4年
  • R1年度開催:第3回みやだいビジコン出場
放牧養豚で、農業に革命を起こす

第3回みやだいビジコンに出場し、「放牧養豚」をテーマにプレゼンを行った有方草太郎さん。動物福祉にも配慮した取り組みが評価され、グランプリ、審査員特別賞、協賛企業賞を受賞しました。みやだいビジコンから勝ち上がって参加した第19回九州・大学発ベンチャー・ビジネスプランコンテストではNICT賞を受賞。全国大会である起業家甲子園でも審査員特別賞(2位)を受賞しました。現在は「Pioneer Pork」を創業し放牧養豚農家として活躍しています。

動物福祉のビジネスを日本でも広げたい

学生の頃、豚を肥育・加工・販売する学生団体be-Corns!を通して初めて豚と出会った有方さん。豚の魅力に惹かれた有方さんは、養豚修行のためアメリカ留学し、大型養豚場で働いたのち現地の大学でアグリビジネスを学びました。

当時は証券マンを目指していた有方さんは、帰国後もっとビジネスを学びたいとの思いからみやだいビジコンへの出場を決意。元々造詣の深い放牧養豚をテーマに選びました。動物福祉のビジネスは、アメリカでは実践されているけれど日本ではまだまだ未発展の業種。その可能性を試す意味合いもあったと言います。

「伝えること」の大切さを知った

ビジコン出場の準備をするなかで、最も苦労したのは書類の準備だったと言う有方さん。先生や友人、家族の協力を得ながら「伝えたいこと、ビジネスとしての視点」をまとめていきました。同時にそれは、みやだいビジコンへの挑戦のなかで最も成長できたと感じる部分でもあったと言います。

有方さん「以前から面接など対面で話すことは得意だったのですが、書類などの下準備がとても苦手でした。でもビジコンは書類からスタートです。どうやったら自分の想いや体験が伝わるのかを考えながら、対面の勢いだけでなく文面で論理的に伝えることの大切さを実感しました。伝える力を身につけたことは、今仕事をする上でもとても役立っています。」

放牧養豚を広めて、日本の農業に革命を起こしたい

「グランプリを受賞して養豚を本気でやっていこうという想いが高まった」と言う有方さんは、卒業後「Pioneer Pork」を創業し放牧養豚農家になりました。現在は木城町で豚を放牧し、飼育から販売まで全て1人で行っています。放牧養豚の魅力を広めること、そして日本の農業に革命を起こすことが目標です。

有方さん「まずは放牧養豚農家として一つの大きな企業を作ることが直近の目標です。販路開拓もして、美味しくて安心の放牧豚を世間に届けたいです。放牧養豚をより多くの方に知ってもらうことが、将来的にさまざまな畜産の問題を解決すると思っています。」

ビジコンは、一歩踏み出すきっかけをくれた

「本当に色々な方のおかげで今があるので、周りの方々にもビジコンにも感謝しかないです。みやだいビジコンは、自分のやりたいことを一歩踏み出すきっかけをくれた場所です。『思い切って挑戦すれば道は拓ける』という信念を確信に変えてくれたのがビジコンでした。

自分が頑張ることで、農家の職業のステータスを上げていきたい。収入水準も上げていって、今現場で頑張っている生産者さんたちが報われ、農家をやりたいと思う若者がもっと増えるようなビジネスモデルを構築していきたいです。壁にぶつかることも何度もありますが、ビジコンでのガッツを思えば、何でもできる気がしています!」と話してくれた有方さん。これからどのように革命を起こしていくのか、注目です!