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2023年年頭の挨拶(令和5年1月4日)

令和5年(2023年)新年のご挨拶

新年、明けましておめでとうございます。
お天気にも恵まれ、皆様には清々しい初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。今年もどうぞよろしくお願いします。

 本年の一年の計を申し上げる前に昨年を振り返ってみたいと思います。昨年も様々な事柄が起こりました。地球規模では、温暖化の進行、異常気象に伴う自然災害の増加と激甚化、人口80億人突破、食糧危機、各地での紛争などがより顕在化しました。ロシアによるウクライナ侵攻は、北方領土問題を抱える日本にとって自分ごととして考える必要がありました。新型コロナウイルスも3年目となり、ウィズコロナ対策の重要性が増してきました。日本でも首相経験者が凶弾に倒れるという信じ難い出来事があり、また、30年振りの円安は日本経済に大きな影を落としました。

 このような中、昨年、宮崎大学は第4期中期目標中期計画期間に入りました。これまでの事業の継続と、新たなチャレンジを旗印に、いろいろな事業を進めてきました。スタートとしましては、素晴らしいものがありました。
 例えば、地域活性化人材育成事業、SPARC事業が採択されました。それに伴い文科省からの伴走支援制度も開始され、今後の各種事業の相談等が滑らかに進むことが期待されます。また、ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業、いわゆるKanehiroプロジェクトも採択され、ますます地域医療への貢献が進むと思われます。数理データサイエンス教育に関しても本学の一連のプログラムが文科省から認定されました。さらに、宮崎大学基金への多額の寄付も複数件ありました。

 AMEDからは、3件の大型予算を獲得できました。一つはプロテオスタシスに関連して医学部の門脇寿枝准教授が、一つはSFTSに関連してCADICの岡林環樹教授が、もう一つはアドレノジュリンに関連してフロンティアの北村和雄教授が採択されました。このように、多くのグッドニュースがありました。

 そして今年、2023年は宮崎大学と宮崎医科大学が統合して20年の節目を迎えます。この良い流れに乗って、是非、みんなで頑張っていきたいものです。

 そこで、2023年はどのような年になるのか、ひとつ参考として干支を調べてみました。干支は「癸卯、キボウ、みずのと・う」です。甲乙丙丁、、で始まる十干では最後の癸、キであり、子丑、、で始まる十二支では4番目の卯、ウ、その組み合わせである「癸卯、キボウ」には興味深い道理が含まれているそうです(以下、プレジデント社、「干支の活学」より、一部改変)。云く、「万事において筋道を立てて処理していけば、すなわち、正しいプリンシプルに従えば、繁栄に導くことができる。しかし筋道を誤ると、絡まってしまったイバラのように混乱して、ご破算になってしまう。」との事です。
 
 では、どうすれば良いのでしょう。前述のように、筋道を立てて処理すること、正しいプリンシプルに従うことでありましょう。それはすなわち、大学の本分を正しい筋道に従って推し進めることといういわば当然のことを着実に実行することであろうと私は考えます。

 宮崎大学は、「世界を視野に 地域から始めよう」のスローガンを掲げて、教育、研究、地域貢献を推進することを謳っています。今一度、それぞれの部局において、根本に立ち返り、宮崎における立ち位置を確認した上で、これまでの教育・研究・社会貢献・国際貢献・医療貢献を更に発展させていただくようお願いします。

 その際に取り入れていただきたい視点は、学生目線(student-oriented)であり、若手育成視点(the-young-centered)であろうと思います。
 まず学生については、宮崎大学の最大のステークホルダーであり、柔軟な脳と豊富なエネルギーを持っています。学生の持つ新たな視点は大学を発展させるために極めて重要です。是非、学生目線を大切にし、学生の視点を組み込んだ教育、研究、社会活動を推進していただきたいと思います。
 また、若手教職員も重要なステークホルダーです。若手教職員は、経験豊富な教職員と同様に、世界の知識を学生に提供し、また、新たな知を創造します。これからの宮崎大学の歴史を作る重大な役目を担っています。若手が、これからも教養知を提供し続けること、そして新たな知を世界に発信することは宮崎大学の中核的な役割です。若手教職員が世界を視野に羽ばたけるよう、大学執行部も支援していきたいと思います。

 宮崎大学は、第4期中期目標中期計画期間の6年間に実現するミッションを提示しました。具体的には教育分野で3領域、研究分野で4領域、その他で3領域、合計10領域です。これらのミッションには、限られた予算の中から、かなり重点的にメリハリを付けてかつ長期的に経費を配分しました。各プロジェクト代表者は、社会的インパクトを視野に入れて、しっかりとスタートダッシュをお願いします。
 2023年の新年を宮崎大学で一緒に迎えたわれわれは、運命共同体です。5学部、7研究科、センター、機構、事務局を含め、全ての部局で、お互いに協働して大学に貢献していただきたいと願います。「世界を視野に 地域から始めよう」のスローガンのもと、本年も力を合わせて様々な活動を推し進めていきましょう。

 統合後、20年の節目を迎える今年が、皆様にとりましても、宮崎大学にとりましても、素晴らしい一年になりますよう祈念して、仕事始めの挨拶と致します。
 改めまして、本年もどうぞよろしくお願いします。

2023年1月4日
宮崎大学長 鮫島 浩

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