宮崎大学
ニュースリリース

諸塚村長が高校生・大学生に講演

2021年12月15日 掲載

 令和3年12月15日(水)、地域デザイン棟と330記念交流会館を拠点に「第33回宮崎TOPセミナー 諸塚村編」を開催しました。

 本セミナーは、2017年度から開催され、本年度が5年目。地域のポテンシャルを知り、地方自治を身近に感じて、宮崎の将来を考えてもらうきっかけをつくることを目的に開催しており、これまでに宮崎県内26市町村の首長32人が講演を行い、学生・教職員のみならず、地域住民や高校生なども参加し、のべ2,300名以上が受講しています。

 本年度5回目となる今回は、西川 健(にしかわ けん)諸塚村長が講師を務め、対面形式とZoomを利用したオンライン形式で実施し、宮崎大学関係者のほか、高校生、市民も含めて64名が受講しました。

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 九州山地の中央に位置し、標高1,000mの山々に囲まれた諸塚村は、村土の95%が山林を占めていて、一つの品目の農産物を大規模に生産することが難しい条件下にあるものの、森林と共存しながら保全・活用し、木材・椎茸・畜産・お茶名などの複数の産品を複合的に生産する「山間地農林業複合システム」は、まさに現代に求められる持続可能なシステムであり、そのシステムは世界的にも高く評価され、2015年12月に世界農業遺産に認定されています。そして、今やそのシステムがSDGsにつながる活動として、企業連携も活発で注目を浴びています。

 西川村長は、2015年5月から村長を務めていて、現在は二期目。他の中山間地と同様に、人口減少や少子高齢化などの喫緊の課題に直面するなか、1948年に発足した「諸塚方式」による自治公民館制度を引継ながら、住民の連携組織である「自治公民館連絡協議会」と行政機関などが車の両輪となる形で、約1,400人の村民の暮らしを守り続けていることなどを紹介しました。

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 宮崎大学では、高千穂郷・椎葉山地域が世界農業遺産に認定される前から5町村(高千穂町、椎葉村、五ヶ瀬町、諸塚村、日之影町)について、宮崎県などとも連携しながら調査・研究を実施してきており、2017年3月には、「宮崎大学」、「世界農業遺産高千穂郷・椎葉山地域活性化協議会」および「宮崎県立高千穂高等学校」の三者間で連携協定を締結しました。

 その後、世界農業遺産としての認定を受けた同地域の若い世代を対象としたプログラムを構築・実践することなど、教育・人材育成面での連携強化に加え、同地域が持つ資源の再評価・体系化などを学術的な視点で明らかにし、地域活性化につなげていくことを目指して、農学部や地域資源創成学部教員を中心に研究を進めており、同地域の価値を学術的に明らかにするとともに、出前講義の実施などを通して、若い世代が地域に自信と誇りを持てるように教育・人材育成面でも寄与していくこととしています。

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