2010/06/25
女性研究者奨励賞 平成21年度 園田紘子さん
平成21年度女性研究者奨励賞採択者レポート
「女性研究者奨励賞」の表彰者よりお話をうかがいましたのでご紹介いたします。
宮崎大学農学部獣医薬理学講座(山口大学大学院連合獣医学研究科)大学院4年 園田紘子さん
略歴を教えてください。
宮崎大学農学部獣医学科卒業後、平成18年4月に山口大学大学院連合獣医学研究科入学し、平成22年3月に博士号(獣医学)を取得。現、宮崎大学農学部獣医学科獣医薬理学講座、特別研究員。
研究内容をおしえてください。
急性腎不全は医療技術が発展している現代においてもヒトでの死亡率は40%と高く、その死亡率は30年間かわっていない。その理由として、早期診断マーカーが無いこと、特異的な治療薬がないことがあげられる。それらを解決するために、尿中に排泄されるタンパク質に着目した診断マーカーの探索や熱ショックタンパク質を増加させる薬物に着目した治療薬の探索を行っている。
進路選択や現在の研究に携わるようになったきっかけは何ですか?
動物が好きで獣医学科に進み、獣医学を学ぶうちに分子生物学などに興味を持ったため研究ができる講座に所属した。卒業後は研究を続けたいと思ったことと、幼い頃から学者になりたいと考えていたこともあり、博士課程に進路を決めた。
研究のやりがいと今後の目標は?
試行錯誤しながら研究を行い、失敗や成功を繰り返し一定の成果があらわれるところにやりがいがある。今後はこの研究が将来的に動物や人類の保険の向上に役に立てるように、急性腎不全のマーカーや治療薬の臨床応用を目指し、他の腎疾患に関してもマーカーの探索などを行っていきたい。
女性研究者奨励賞受賞の感想をお願いします。
このような賞をいただけて、大変光栄です。みなさんに支えられたおかげで根気よく研究を続けることができ、これまでの研究成果がだせたのだと思います。今回の受賞を励みに、研究者として社会に貢献できるようますます努力していきたいです。