宮崎大学
ニュースリリース

卒業生のいま:地元みやざきの人々の暮らしを守り、より良いものに

2023年07月10日 掲載

黒木 小雪(くろき こゆき)さん

2019年3月 宮崎大学工学部社会環境システム工学科卒業
2019年4月~2021年3月 大手建設コンサルタント会社に就職し名古屋勤務
2021年10月~株式会社晃和コンサルタント(宮崎市)技術部 (現在に至る)

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1997年2月生まれ。宮崎県宮崎市出身。
宮崎県立宮崎南高等学校卒業後、宮崎大学工学部社会環境システム工学科入学。
学生時代は村上啓介研究室に所属し海洋工学などを学ぶ。
卒業論文のテーマは、「風速が越波量に及ぼす影響に関する研究」。
中学時代はバスケットボール部、高校時代はボランティア部に所属。
大学時代は中央実行委員会に入り、影ながら大学祭の運営を支えた。
4人兄姉の3番目として生まれ、姉1人、兄1人、妹1人。
持っている資格:技術士補(建設部門)、測量士補、道守補、土地区画整理士

■黒木小雪さんの仕事内容


主に道路の設計に携わる業務を担当しています。新しい道路を作る場合や道路の拡張工事などを行う際には、国や県・市町村などが発注した業務を、建設コンサルタント業者が落札して道路設計を行います。

道路の設計には、道路幅員や線形、交差点形状などが「道路構造令」により規定されているほか、現地状況に合わせて排水施設や擁壁等の附帯構造物を計画する必要があります。様々な条件を満たしながら、関係機関や地域住民の方々と調整を行ったうえで、安全が確保できる道路の設計を行います。

一般的には1つの業務に照査技術者・管理技術者・担当者数名が配置され、私は担当者として図面作成や数量算出等を行っています。条件に出された履行期間内に設計を済ませて、報告書を納品すれば基本的には一つの仕事が完了となります。その後、その設計をもとに、建設業者などが道路工事を行っていくことになります。

20230626_kuroki_02.png△現地踏査中の様子

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△チームで打ち合わせをしている様子

■土木系とは知らずに社会環境システム工学科に入学


実は、社会環境システム工学科が土木メインであったことを受験した後に知りました。笑
県外に出る勇気がなかったことと、自分の中で明確に何かをやりたいという意思があったわけではなかったので、自ずと自宅から通うことができる宮崎大学を第一志望としていました。

また、高校時代に物理が得意だったので、漠然と物理を活かすことのできる学科を希望していて、社会環境システム工学科が物理の配点が高く、私には有利であったので安易に選んでしまいました。「土木」という言葉は、建設業界の3K(きつい・きたない・きけん)のイメージを連想させることから、「土木」の名称を削除して「社会環境システム工学科」に名称変更したようですが、私はまんまとその作戦に引っかかったのかもしれません。

20230626_kuroki_04.jpg△卒業式にて(20193月)

■人々の暮らしを守り、より良いものに


でも、今となっては良かったと思っています。と言いますのも、人生100年時代と言われる中で、60歳で定年退職する時代は終わり、50年後くらいには70歳くらいまで働くことが普通の時代になっているかもしれません。

しかし、設計の腕を磨いておけば、そんな状況になったとしても、健康な身体があれば長く働き続けることができます。とは言っても、人工知能がさらに発達すると考えられる将来、今と変わらない設計の仕事は残っていないのかもしれません。しかし、計画の目的やその土地の状況によって必要とされるものは様々です。現場に適したものを提案する建設コンサルタントの存在が不要になることはないと思われます。

人々の暮らしを守り、より良いものにするインフラを設計するコンサルタント業界で大切なことは、設計などに関する高度な知識や技術はもちろんですが、状況に合わせた臨機応変な対応力だと考えています。昨年は台風14号の災害対応を経験し、被災現場に合った迅速な対応が必要とされるなか、自分自身の知識不足・経験不足を痛感しました。地元に貢献できるような技術者を目指し、もっともっと成長していきたいです。

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△同僚や先輩の皆さんと一緒に

■黒木さんの視線の先に


仕事はもちろん楽しいですが、仕事だけではなく、プライベートも充実させて沢山好きなことをしたいと思っています。ただ、まだ社会人経験も浅く、未熟であることは自覚しているので、先輩方に教えを請いながら、人一倍努力して、誰もが一人前と認めてくれるように腕を磨いていきたいと思っています。

そのうえで、この業界に携わる女性が増え、男性も産休や育休などについてしっかり理解してもらえるような職場環境づくりに貢献していければと思っています。現時点では、この業界における女性の数が少ないことは寂しいですし、これから女性が増えることで、業界はもっとクリエイティブになると思います。

現在、東九州自動車道区間にある新富町にスマートインターチェンジ(スマートIC)の整備が計画されています。そのスマートICと県道の交差点設計は、私が担当させていただきました。

縁もゆかりもない土地の道路の設計をするのではなく、自分が生まれ育った宮崎県内の道路の設計に携わることができるのは、私自身の仕事への熱意も変わってきます。そして、その道路がこれから長い間使われていくのかと思うと、自分の足跡を残すような感覚で、完成するのがとても楽しみです。いつの日か、自分の子どもや孫に、「この道路は私が設計したのよ」って、胸を張って言えるようにしたいですね。

20230626_kuroki_06.jpg△CADを使って設計をしている様子

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△休日に工学部時代の友達と遊びに行ったときの様子


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