宮崎大学
ニュースリリース

卒業生のいま:今まで以上を創る技術者を目指して

2023年07月14日 掲載

福山 みさき(ふくやま みさき)さん

2021年3月 宮崎大学工学部機械設計システム工学科卒業
2023年3月 宮崎大学大学院工学研究科修士課程工学専攻機械・情報系コース修了
2023年4月 株式会社共立電機製作所入社

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1999年1月生まれ。長崎県諫早市出身。
長崎県立大村高等学校卒業後、宮崎大学工学部機械設計システム工学科入学。
学生時代は河村隆介研究室に所属し、材料力学などを学ぶ。
(材料力学とは、機械・構造物などにおける部材の強さと変形、安定性について学ぶ学問)
中学時代はバドミントン部に所属
高校時代は理科部に所属
大学時代はバドミントンサークル(スマッシュ)に所属。

■福山みさきさんの仕事の内容


電気を利用する契約は大きく分けて「高圧受電契約」と「低圧受電契約」があります。発電所でつくられた電気は高電圧(6,600V)のため、各地の変電所を中継し、降圧(電灯100V、動力200V)され利用者のもとに届きます。一般家庭の場合は、電力会社が管理している変圧器(電柱に設置)で100Vと200Vに変圧されています。一方で、 工場やビル、競技場や病院などの場合は、高い電圧を低い電圧に変える高圧受変電設備「キュービクル」を敷地内に設置していて、共立電機製作所では、この「キュービクル」を作っています。

共立電機製作所が製造するキュービクルは、宮崎県内であれば、県立宮崎病院やイオンモール宮崎に納入しているほか、東京都の国立競技場、東京国際展示場や豊洲市場などにも納入されるなど、日本各地で利用していただいています。共立電機製作所は、配電盤(変圧設備)メーカーの中でも数少ない自社一貫製造を貫いていることが特徴です。

私は、現在、検査部に所属していて、完成した「キュービクル」が設計図通りになっているか、配線などが間違っていないか、正常に作動するかなどを最終的に検査することが主な業務になります。「キュービクル」は、人間の身体に例えると、身体全身に血液を送り出す機能である心臓とも言えます。心臓に異常が起これば、火災などの重大事故につながりますので、最新の注意を払いながら行います。と言っても、私はまだまだ見習いの身なので、先輩方に検査のノウハウをたたき込まれているところです。

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△検査をしている様子

■船との出会い


親戚が天草(熊本県)に住んでいて、子どもの頃から夏休みに船に乗って天草に行く機会が何度かありました。その際に「船は鉄のかたまりでできているのに、どうして浮くのだろうか?」「どのようにして前に進んでいるんだろうか?」など、色々と興味が湧いてきたことが始まりかもしれません。中学生の頃も、日常生活のなかで目にする色んな種類の機械を見つけては、「面白い機械だなぁ」「どんな作りなんだろうか?」って、興味津々でした。父が機械系の仕事をしていたので、知らないうちにDNAが関係しているのかもしれませんが。笑

高校生の時には、将来は造船関係の仕事に就くのも良いかもと考え、工学部への進学を漠然とイメージするようになりました。できれば、「船の一部である『機械』を『設計』からできるようになりたい。そう考えていた私に合う大学はないか探していたときに見つかったのが宮崎大学工学部機械設計システム工学科でした。私にとって大学選びのキーワードである『機械』と『設計』の二つが名前にある学科はとても魅力的でした。

そして、無事に志望校であった工学部機械設計システム工学科に合格。大学生活をスタートさせることができました。まずは、念願の一人暮らしも実現したので、日々の生活からとても楽しかったことを思い出します。ただ、私の学年は約50人のうち、女子学生が3人だけだったので、やはり色々と戸惑うことも多く、もっと女子学生が多ければいいのにと思ったこともありました。

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△高校時代(右側が福山さん)

■女性比率1割に満たない状況でのキャンパスライフ


当時の工学部の女子学生の割合も1割程度だったと思います。工学部の女子学生は、ほとんどが私と同じように、色々と戸惑うことが多かったと思いますし、不便なことも多かったのでは無いかと思います。

そんな空間と時間をともにするからかもしれませんが、同じ学科の女子学生以外にも、他学科の女子学生ともとても仲良くなることができたのかもしれません。多くは県外出身の女子学生でしたが、今でも頻繁に連絡を取っていて、県内外で一緒に出かけたり、食事に行ったりして楽しい時間を共に過ごすことも多いです。

こんな事を言うと、女子学生は少ない方が良いじゃないかと誤解を受けるかもしれませんね。でも、やはり女子学生は多い方がいいと思います。女子学生が増えた分だけ楽しみは多くなると思いますし、将来的に私たちのような工学系の分野で一緒に働いてくれる女性がもっと増えることを願っています。

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△工学部時代に実習を行う福山さん

今後の見通しや将来の夢があれば教えてください。

入社したばかりで、会社のことも良く把握できていない状況です。まずは、少しでも会社のことを知り、きちんとした技術を身につけていきたいと考えています。また、現時点では、資格を持っていないので、まずは電気工事士の免許取得のための勉強もしながら、日々の仕事に励んでいきたいと思っています。

現在は、自分の希望を聞いてもらい検査部への仮配属になりました。検査部を希望した理由は、雰囲気が良さそうだったこともありますが、最初の2ヶ月の研修でいくつかの部署の仕事を見た中で一番難しそうな印象を受けたからです。難しそうだからこそ、興味を持てましたし挑戦したいと思いました。

仕事もがんばりますが、休日には自分の好きなことをして沢山楽しみたいと思っています。最近はサイクリングにはまっていて、大好きな青島や堀切峠に行くことも多いです。宮崎の場合は、綺麗な場所も多く、サイクリングをするには最高な場所が沢山です。故郷である長崎も好きですが、坂の多い長崎では、自転車に優しい道路や歩道の設計になってない場合が多いですが、宮崎の場合は自転車に優しい設計になっているのも良いですね。日差しは強いので要注意ですが。笑

また、数年以内に電気主任技術者3種の資格を取りたいですね。まだ将来の目標などまでは具体的にはありませんが、まわりの人から頼られる技術者になれるよう、目の前の仕事に真摯に取り組んでいきたいと思っています。

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△大好きな堀切峠(写真はみやだいもうくん)

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△工学部時代(右側が福山さん)

■先輩職員から見た福山さん

総務部総務課で採用担当もしている手束美千流さんは、福山さんが大学院時代に会社見学に来たときから面倒を見ている先輩職員。手束さんも宮崎大学(地域資源創成学部)の卒業生で、会社見学に訪れた当時修士課程1年の福山さんについて振り返ってもらいました。


(手束さん)
慎重派で自分が納得するまで気が済まないタイプの印象を受けました(笑)。最初の訪問の際に私の対応が良かったのか(笑)、その後も何度か会社を訪問してくれました。当時は、就職先を地元である長崎県内か慣れ親しんだ宮崎県内で探していたようで、色んな事を聞いてくれたので、福山さんが納得するまで、包み隠さず会社のことを話しました。そして、修士課程1年の冬には、弊社の採用試験を受けてくれることになりました。

弊社の採用試験は、筆記試験・適性検査・小論文・面接が一日で行われます。面接には社長や役員が並び、プレッシャーもあったかと思いますが、福山さんの持ち前の真面目さと明るさで無事に乗り切って内定・就職に至り、私もとても嬉しかったです。

弊社では、女性の産休・育休取得率は100%で、工場に併設する形で企業主導型保育園も完備しているので、結婚・出産後も働き続けることができる環境があります。また、業務に直結する資格はもちろん、業務と直結しない資格でも、取得すれば祝い金や資格手当の上乗せなど、充実した資格取得支援制度があります。その他にも、奨学金返還支援制度があるほか、誕生日にはバースデーケーキが渡されるなど、福利厚生はかなり充実しています。

これからも、男女関係なく、すべての社員が働きやすい環境づくりをすすめることで、宮崎の未来をもっと明るく照らしていきたいと思います。

20230627_fukuyama06.jpg△左:手束さん、右:福山さん


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