植物の10種中1種が、○○植物!?
地球上に存在する維管束植物の10種中1種が、○○植物!?
植物はどこに生えているか、皆さん知っています??
そう、地面の土ですね。土に根を張って生活しています。
しかし!実は、植物の生育場所は地面の土だけではありません!
さてどこでしょうか...?
答えは、"木の上"です。
樹木の幹や枝に固着して生育する"着生植物(ちゃくせいしょくぶつ)"という植物がい
樹木の幹や枝に固着して生育する植物というと、ヤドリギのような寄生植物もいますね。
でも着生植物と寄生植物は別物です。
寄生植物は樹木から栄養を奪いますが、着生植物は木の上をただ生育場所として利用しているだけで、樹木から栄養を奪うことはありません。
着生植物のことを知っている人は少ないですが、実は、地球上に存在する維管束植物の種の数の約10%は着生植物なんです!
日本には、ラン科やシダの仲間に多くの着生植物がいます(写真1)。
私の研究では、この着生植物を対象に取り組んできました。

写真1.日本に生育する着生植物の例
着生植物の謎
樹木は地球上の色々な場所に沢山生えています。
しかし、着生植物が沢山ついている樹木もあれば、全くついていない樹木もあります。
つまり、そこに樹木があるからといって必ずしも着生植物がいるとは限らないのです。
着生植物も生物ですので、ありとあらゆる樹木にくっついて生育場所を広げたいはずでは...?
なぜ実際には、着生植物がいる樹木とそうでない樹木があるのでしょうか?
不思議だと思いませんか?
謎の解明に向けて
「なぜ、着生植物がいる樹木とそうでない樹木があるのか?」
私の研究では、この謎の解明に向けて色々な視点からアプローチしてきました。
色々な視点というのは、例えば、
・樹木の大きさや樹種といった樹木との相性
・空中湿度・光環境といった微気象環境、降水量や気温、乾燥度と言った気候環境の影響
・共生菌との関係性
などです。
これまでの研究では、日本に生育する着生植物の多くが好む樹木は
・大きな樹木
・空中湿度の高い場所に生える樹木
・乾燥しづらく、気温の高い場所に生える樹木
・種子発芽を助けてくれる菌類がいる樹木
であることなどを明らかにしました。
しかし、上のような条件が揃っている樹木でも、着生植物がいない場合が沢山あります。
つまり、これまでの研究では謎のごく一部を解明できただけであって、解明したと言い切るまでには、まだまだ沢山の調査や研究が必要です。
宮崎県とその周辺は、日本の中でも特に多くの着生植物が生育している地域ですので、着生植物を研究するための絶好のフィールドです!
皆さんも一緒に、着生植物の謎を解明してみませんか?
調査のついでに、空中庭園を散歩しよう!
調査では、着生植物を観察したり、気象観測装置を木の上に設置したりするために、木登りをすることもあります!(写真2)
安心してください、練習すれば誰でも登ることができます!
普段はなかなか行くことができない空中庭園。調査のついでにお散歩してみませんか?

写真2.木の上からの眺め