「口蹄疫終息15年」を迎えての意見交換会が開催されました
令和7年8月27日(水)、15年前の口蹄疫終息宣言日と同日のこの日、「口蹄疫終息15年を迎えての意見交換会~15年前の記憶と教訓、思いを次世代(未来)へ繋ぐ~」が宮崎県の主催により県庁講堂で開催されました。
この意見交換会は、15年前に宮崎県の畜産業に甚大な被害をもたらした口蹄疫について、当時の記憶や教訓の継承などに向けて宮崎県が主催したもので、県庁講堂には県内の畜産科のある高校4校や農業大学校で畜産を学ぶ生徒・学生代表、宮崎大学で獣医・畜産を学ぶ学生代表、口蹄疫を経験した畜産農家、河野知事ら関係者を含む約20名が参加しました。
なお、同時に宮崎大学農学部講義棟L204ではオンラインライブ配信の視聴が行われ、学生や教職員34名が参加しました。
平成22年4月に宮崎県で発生した口蹄疫では、終息までの約4カ月の間に、県内で飼育されていた牛の約22%、豚の約25%が処分され、297,808頭もの家畜の尊い命が奪われました。宮崎県では畜産業のみならず地域経済や県民生活に大きな影響を及ぼしました。
意見交換会では、口蹄疫当時のDVD視聴により発生から終息まで口蹄疫を振り返った後、生産者と行政の連携を深めることで強化してきた農場防疫の取り組みが紹介されました。
その後は生産者や生徒及び学生による意見交換が行われ、15年前の記憶と教訓、その想いを次世代に継承するとともに、改めて家畜防疫の重要性や本県畜産の将来について参加者がそれぞれの立場から意見を述べられました。
参加した本学農学部-畜産草地科学科および獣医学科の学生代表2名からも次のような意見がありました。
(畜産草地科学科 櫻川さん)
ヒトが密接にかかわることで生きている家畜の健康に対して、ヒトが責任をもつこと
(獣医学科 久保田さん)
口蹄疫のことは中学生の時に初めて知ったが、大学進学前に実際に口蹄疫の対応に携
家畜に直接触れない人も気づかないうちに家畜の病原体を媒介し、広げてしまう可能性があります。過去の惨事を忘れ、過ちを繰り返してしまうことが防疫の最大の敵になります。海外から肉製品を原則持ち込まない、空港や港のほか、登山道、キャンプ場、ゴルフ場等での靴底消毒など、家畜を病気から守る「防疫」へのご理解とご協力をお願いします。
△県庁講堂での意見交換会の様子
△農学部 畜産草地科学科 櫻川さん(左)、獣医学科 久保田さん(右)
△農学部講義棟 オンラインライブ配信の視聴の様子