獣医学科・特別聴講学生Jacob Fadipeさんの論文が公開されました

獣医学科に特別聴講学生として所属していたJacob Fadipeさん(宮崎大学フロンティア科学総合研究センター ウイルス感染制御学ラボ(齊藤研究室))の論文が国際学術誌 Microbiology and Immunologyに掲載されました。
本研究では、HIV-1(ヒト免疫不全ウイルス1型)研究の重要な動物モデルであるカニクイザルに着目し、ウイルスの増殖を抑制する宿主因子「ZCCHC3」の遺伝的多様性と抗ウイルス機能との関係を解析しました。
その結果、カニクイザルのZCCHC3にはさまざまな遺伝子変異が存在し、一部の変異体ではHIV-1やサル免疫不全ウイルス(SIV)などのレトロウイルスに対する抑制効果が変化することを明らかにしました。特に、特定の変異体では抗ウイルス活性が大きく低下することが確認され、ZCCHC3タンパク質の末端領域がウイルス増殖の抑制に重要な役割を果たすことが示されました。
本研究成果は、カニクイザルを用いたHIV関連研究において、個体ごとの遺伝的な違いが研究結果に影響を及ぼす可能性を示すものであり、エイズをはじめとするレトロウイルス感染症の病態解明や新たな治療法開発につながる基礎的知見として期待されます。
詳細は以下をご覧ください。
【論文情報】
掲載誌: Microbiology and Immunology
論文タイトル:
Naturally Occurring ZCCHC3 Variants Modulate Antiretroviral Activity in Cynomolgus Macaques
(和訳:自然発生的なZCCHC3変異体はカニクイザルの抗レトロウイルス活性を調節する)
著者:Jacob Fadipe, Tomotaka Okamura, Shige H. Yoshimura, Akatsuki Saito
論文URL:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/1348-0421.70088