森林環境持続性科学コース(旧課程 森林緑地環境科学科)で海外研修が実施されました

2026年9月15日から25日まで,森林環境持続性科学コースおよび森林緑地環境科学科(旧課程)の学生11名が海外研修でチェコ共和国を訪問し,ヨーロッパの森林,林業について見聞を深めました。
この研修は,宮崎大学農学部と学部間交流協定を締結しているチェコ共和国南モラヴィア州ブルノ市のメンデル大学(Mendelova Univerzita v Brně)林業・木材学部の協力で,同学部と交流のあった本学部森林環境持続性科学領域の櫻井 准教授が企画し,同領域の伊藤 教授,平田 教授とともに実施し, 今回で4回目になります。

△メンデル大学 林業・木材学部
9月15日に日本を出発し,16日にチェコに到着した一行は,まずはチェコの首都プラハ市に滞在。
国立博物館や国立農業博物館を訪問してチェコ共和国の成り立ちや文化,また農学部と深くかかわる農林水産業と食文化について学びました。
さらに,博物館の展示のありかたを通じて環境教育や農林水産業に関する市民の意識醸成について,児童期からのいわゆる「食育」や,言うならば「農育」「森育」「漁育」について考える機会を得ました。
またこれらの移動には公共交通機関を利用し,貸切バスによる巡回では得られない,海外の「日常」を体感する機会ともなりました。

△左:国立農業博物館(プラハ市) 右:路面電車を待つ学生・教員
その後,18日にブルノ市に移動し,メンデル大学の協力でキャンパスの見学や大学の紹介,チェコの森林についての講義を受けました。
さらに大学演習林でチェコの森林管理の手法や森林の重要な機能の一つである水循環機能の計測について,実際の森林や測定器材を見ながら説明を受けました。

△演習林の苗畑にて,Pokorný准教授からチェコの森林と演習林についての講義

△「Hašaの聖域」と呼ばれる約200年生の人工林。森林の育成と収益についての講義
メンデル大学見学の合間には,ブルノ市周辺も見学しました。
北部のカルスト地帯の森林植生を見学して,周囲の植生と異なる特異性を実感し,南部の低地モラヴィア生物圏保護区(日本ではユネスコエコパークと通称)を訪問。
世界文化遺産指定のレドニツェ城や氾濫原の植生などを見学しつつ,自然保護に留まらない人間社会と自然の生態系が共存する「持続可能な保全」のあり方や保護区そのものの運営について学びました。

△大学キャンパスの見学。さまざまな学科を見学させていただきました。

△ユネスコエコパークでは持続可能な人間活動がキーワードです。

△モラヴィアカルストに開いた,鍾乳洞に接続する大ドリーネの展望台
このように多くの学びを得た学生は11日間の日程を終え,25日に無事福岡空港に帰国しました。
今回の研修に参加した学生は大学院博士課程1年生から学部2年生までさまざまな学年の学生から構成されており,専門も造林,森林保護,木材組織などさまざまでした。
教室での講義などで聞いたことはあるものの,実際に体験したことはないヨーロッパの森林に触れ,その植生,気候,地形,とりまく文化などを体感したことに加え,幅広い学年の,専門も異なる少人数の学生が同じ旅程をこなして議論をするなかで,より幅広い識見が得られたものと思います。
この経験を踏まえ,大きく飛躍してくれることを期待しています。
今回の研修をご支援いただいたメンデル大学林業・木材学部の先生方,特に研修をコーディネートしていただいたRadek Pokorný造林学科長,熱烈な歓待をいただいたVladimír Gryc学部長,キャンパス見学を長時間にわたって案内いただいたDavid Sis国際部門担当員,低地モラヴィアユネスコエコパークでご案内いただいたPetr Čupa事務局長に,この場を借りて御礼申し上げます。
森林環境持続性科学コースでは,令和9年度以降もメンデル大学とチェコ共和国を中心に,ヨーロッパ研修を構想しています。
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