宇都卓也助教の研究成果が米国化学会JCTC誌のフロントカバーに !

宇都卓也助教の研究グループがセルロース繊維形成機構の一端を解明することに成功

テニュアトラック推進室の宇都卓也助教の研究グループは、植物細胞壁の主要成分であるセルロース繊維が形成される仕組みの一端を分子シミュレーションによって明らかにしました。これまで、微生物由来セルロース合成酵素複合体の構成要素であるサブユニットD(CeSD)は立体構造が解明されているにもかかわらず、その機能が不明のままでした。

宇都助教らは、先端的なマルチスケールシミュレーション法を駆使し、CeSDがペリプラズム内におけるセルロース分子鎖の移動を周期的に制限する様子を観察しました。この結果から、CeSDが 4 本単位でセルロース分子鎖の移動を同期させ、分子鎖の規則的な配列を補助することでセルロース繊維の高結晶化に寄与する機構を提案しました。以上の成果は、セルロース繊維形成機構の解明を一歩進めるだけでなく、得られた知見に基づく遺伝子操作などによる手段でセルロース繊維の改変・高機能化への指針を与えることが期待されます。

本研究成果は、計算化学分野ではトップクラスに位置する米国化学会Journal of Chemical Theory and Computation誌の第17巻1号(2021年1月12日)に公開されました。さらに、本成果は高い評価を受け、同学術誌の論文掲載号におけるフロントカバーに選出されました。

【論文題目】掲 載 誌: 
米国化学会Journal of Chemical Theory and Computation誌第17巻1号 488-496ペー
タイトル: Molecular dynamics simulation of cellulose synthase subunit D octamer with cellulose chains from acetic acid bacteria; Insight into dynamic behaviors and thermodynamics on substrate recognition
著者:Takuya Uto, Yuki Ikeda, Naoki Sunagawa, Kenji Tajima, Min Yao, Toshifumi Yui

論文URL doi   acs
宮崎大学プレスリリース html    pdf