宮崎大学工学部は宮崎地域における唯一の工学系学部として、工学系専門職業人及び高度専門職業人育成や地方公共団体及び地域企業への地域貢献等に取り組み、成果を上げています。しかし、近年の社会情勢の急激な変化や社会からの要請に対応する必要がある。工学部は平成24年度に改組を行い、その成果を検証すべく平成29年度には自己点検を行いました。自己点検・評価報告書では、いくつかの改善に向けた事項が記されています。また、地方公共団体や宮崎県工業会からは、改組に対する要望が強くあります。一方、県内には、旭化成、日機装、ソーラーフロンティアなどの量産工場や酒造メーカーを中心とした食品企業等があり、今回の改組によって県内企業や地方公共団体に人材を供給することが可能です。

 地方公共団体や地域企業へのアンケート結果において、工学部には「複数分野の横断的教育」や「要請する人材像の明確化」が強く求められています。また、近年の社会構造の大きな変革として、「Society 5.0」を構築するため、学際的・融合的な人材養成が喫緊の課題として挙げられています。一方、平成24年度の学部改組では、化学・機械・電気・情報の融合分野である「環境ロボティクス学科」を設置しました。自己点検・評価報告書では「入試倍率は工学部のそれと同程度であること、就職先産業は分野融合を特徴づける分布であることから、学科の目標を一定の水準で果たした」と自己評価しています。 今回の改組では、総合的な知見を有する人材育成を行うため、「環境ロボティクス学科」での実践内容を学部全体に展開し、7学科から1学科6プログラムに改組する。応用物質化学、土木環境工学、応用物理工学、電気電子工学、知能機械工学、情報通信工学の教育プログラムを設置しました。

 電気電子工学プログラムは、旧電気システム工学科、旧電子物理工学科、旧環境ロボティクス工学科、さらに環境エネルギー工学研究センターのスタッフが融合され、昔の電気電子工学とは大きく異なります。「最先端の電気電子テクノロジーで世界をびりびりさせよう!」のキャッチフレーズの元、”再生可能エネルギー”、”医療・生体工学”、”スマートエネルギーソリューション”をキーワードとして、現代社会を支える基盤技術の基本原理と基礎知識を習得させ、社会の変化や要請に対応できることを目指しています。