ニュースリリース
2025年05月20日 掲載
2025年5月20日(火)、宮崎大学、九州医療科学大学、東葛クリニック病院、宮崎県臨床工学技士会、メディキット株式会社、東郷メディキット株式会社は、その共同研究の成果として開発した透析患者のシャント音*を聴診するための電子聴診器 KIKU-KIT®と専用の管理アプリケーションGAVULI®について、報道関係者向けの説明会を行いました。
この聴診システムでは、シャント音を画像に変換し、データを数値化してAIで解析。スマートホン上でわかりやすく表示することができます。これまでの聴診器は、エコーによる診断と並べて診断するため、現場のスタッフの経験値によってバラツキが生まれることがありましたが、本システムの登場により、新たな聴診方法が可能になります。透析患者の毎日のヘルスケア管理が行いやすくなるだけでなく、患者側と医療従事者側での認識の相違をAIがカバーすることが期待されます。会見会場では、実際のアプリと聴診器の使用感についても、デモンストレーションを行いました。
また会見では、本製品へのAIの活用を担当した工学部田村宏樹教授から、「AI技術によって、医工連携をこれからもさらに推進していきたい」との熱い思いが語られました
△開発関係者
宮崎大学では、今後も企業などと連携し、学術的な研究成果を社会に還元できるよう、取り組んでまいります。
*シャント音:シャントとは、動脈と静脈を体外または体内で直接つなぎ合わせた血管の事を指し、体内に溜また老廃物を取り除くため、血液透析の際に行われます。シャントは血液透析を安全に行う上で非常に重要なものであり、透析患者にとっては「命綱」のようなものです。なぜなら、シャントの閉塞や感染などのトラブルが起こると、血管が狭窄を起こして十分な血液量が供給できなくなるため、場合によっては死に至ることもあります。シャント部の音を毎日定期的に聴診することは、医療従事者のみならず患者本人にとっても大切なリスク管理です。
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