工学デザイン実習

 工学デザイン実習は、体験的に工学技術センスやイメージを磨くことができる新しい実習科目です。正規授業科目ではありません。課外に行う自主参加の取り組みとして実施します。

 新しいことが好き、実験・実習が好き、また幅広い工学センスを見つけたいと希望する学生の方の参加を募ります。所属学科以外の学科の実習テーマを選んでよく、自らのアイデアで実験・実習を進められます。

 工学デザイン実習に参加して修了すると、参加・修了の実績が『キャリア・ディベロップメント証明書』に自動的に記載されます。

1 工学デザイン実習の開講時期と受講方法

 夏休みと冬休みの期間に工学デザイン実習のテーマA~Gを2つに分けて開講します。ただし、年により開講できないテーマもあります。各テーマの実習は3~4日間で実施されます。休むことなく参加して実験を行うことが修了の条件です。テーマによっては最終日に実験の発表会が行われる場合があります。また、実習終了後にレポート提出を求めるテーマもありますが、一般的には実習日に欠席せずに参加すれば修了と認め、キャリア・ディベロップメント証明書に記載します。

 同じテーマに参加できるのは1回限りです。重複して参加・修了しても、証明書には重複記載できません。

2 工学デザイン実習の実習テーマ

  実習テーマ名 実習指導担当者
A ホットカイロを製品開発して、 チャレンジコンテストで優勝しよう(^▽^*) 物質環境化学科
塩盛 弘一郎、宮武 宗利、松本 仁
化学製品開発プロジェクトです。鉄粉の酸化反応による発熱を利用したホットカイロ(温シップ)の機能デザインを行い、市販品より優れた性能や特徴ある製品を目指した製品開発を行います。実験は2~3人のグループで協力して行い、データロガーを使用した温度の自動計測で性能評価を定量的に行います。各チームの開発製品はチャレンジコンテストで性能(発熱温度と発熱継続時間の積算値)を競います。さらに性能と合わせてチームで工夫した商品パッケージデザインを合わせて審査し、チャンピオンを決定し表彰します
B 太陽電池の効率は何で決まるのか?-光音響測定装置で探る 電気電子工学科
碇 哲雄、前田 幸治、横山 宏有
太陽電池の光電変換効率を左右する大きな要因として、光励起された電子のエネルギーが光起電力とならずに発熱して消費されてしまう現象があります。この発熱と光起電力を実際の太陽電池セルや材料について、光音響測定することにより、入力した光エネルギーがどんなプロセスで、光起電力や発熱となるのかを考えることができます。この考察を通して、太陽電池の原理を教科書に書いてあるような単純な一面的な解釈だけでなく、エネルギー変換という観点から一般的に理解することを目指した実践的な実習を行います。実習から太陽電池をいかにデザインすればよいか考えましょう。
C 異想天開へのアプローチ
君の自由な発想を現実に
機械システム工学科
鄧 鋼
複雑な形状や構造を簡単に作れるようになりました.機械加工ではなく、プリンタで3次元モデルを作ります.以下のモデル例は全てプリンタで作成しています・できます.しかも部品一つ一つではなく、一回の操作で作成してしまい、組立は不要です。しかも、切りくずなど廃棄物はありません!君の自由な発想で無理と考えたものを作ってみませんか。
D 光のはなしとその利用(モノの色から太陽電池・発光ダイオードまで) 材料物理工学科
福山 敦彦
ブルーレイディスクに使われている青色レーザーや第4世代照明である白色LEDランプ、太陽光を電力に変換する太陽光発電など、最近は“光”を利用した半導体デバイスが注目されています。ですが、「青色や白色って何?」「そもそもモノの色ってどうやって決まっている?」という基本的なことに答えられる学生も少ないことでしょう。この実習では、光とモノの色との関係性についての理解から、光を電気エネルギーに変換する太陽電池や、電気を光に変換する発光ダイオードについて理解してもらうことを目的としています。
E 身近な水環境を測ってみよう!-環境を守る環境制御施設の役割を学ぶ- 土木環境工学科
関戸 知雄
この工学デザイン実習では、身近な水環境(河川)の水質調査を行います。私たちが排出している排水などを処理し水環境を守る環境制御施設(終末処理場)の仕組みと役割について理解するために、実際に試料を採取し水質調査します。また、自分が調べたいと思う水の水質を測定し、自然環境中の水質との比較をします。
F クリエイティブな映像制作に向けての基本実習 情報システム工学科
坂本 眞人
CG、アニメーション、画像処理の基本的技術のノウハウを学びながら、これらを統合してよりクリエイティブな映像制作を目指す。クオリティの高い作品が完成した場合には、学外の各種コンテストに出品するなど積極的にチャレンジして頂きたい。
G 簡単、びっくり、感動の化学めっきに挑戦 物質環境化学科
松下 洋一、菅本 和寛
電解メッキでは電気を通す金属板のような材料でないと使えませんでした。電気を通さないプラスチックや紙製品にもめっきをできる無電解メッキまたは化学メッキが開発され、現在では金属だけではなくあらゆるものにメッキができるようになりました。電気に代えて化学薬品の作用でめっきする方法を皆さんに体験してもらいます。

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