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平成30年度宮崎大学入学式訓辞(平成30年4月3日)

訓辞

希望に満ちた鮮やかな新緑の中で、宮崎大学の平成30年度入学式を開催できますことを、心から嬉しく思います。

入学生の皆さん、入学おめでとうございます。宮崎大学は皆さんを心から歓迎し、お祝いを申し上げます。また、ご家族の皆様もお喜びのことと存じます。重ねてお祝いを申し上げます。

本日は教育学部126名、医学部170名、工学部385名、農学部291名、地域資源創成学部95名、計1,067名の学部学生を、また、大学院修士課程では教育学研究科24名、看護学研究科10名、工学研究科132名、農学研究科57名、医学獣医学総合研究科修士課程11名、大学院博士課程では医学獣医学総合研究科博士課程29名、農学工学総合研究科博士後期課程15名、計278名、畜産別科5名、総計1,350名の新入生を迎えることができました。この中には工学部及び農学部の編入学生9名、並びに37名の諸外国からの留学生も含まれています。

宮崎大学の歴史をみると、最も古くは教育学部で、明治17年に宮崎県尋常師範学校が設立されたことに始まります。農学部は大正13年設立の宮崎高等農林学校が始まりとされています。また、工学部は昭和19年に宮崎県高等工業学校に遡ります。

その後、昭和24年に行われた学制改革によって、当時宮崎県にあった師範学校、青年師範学校、工業専門学校、および農林専門学校を包括した宮崎大学が設置され、学芸学部、工学部、農学部の3学部で発足しています。

その後の学部改革、大学院設置などを経て、平成元年に宮崎市内の船塚地区から現在の木花キャンパスに移転しました。平成28年4月からは地域資源創成学部が新たに加わり地域に根差した大学としての機能が一層強化されました。

一方医学部については、宮崎医科大学が昭和49年に清武キャンパスに設置され、その後、昭和52年には附属病院が開院して診療活動や臨床医学の教育を始めました。その後に大学院、そして看護学科の新設を経て今日に至っています。

平成15年10月に旧宮崎大学と宮崎医科大学とが統合し、新生宮崎大学となって「世界を視野に地域から始めよう」をスローガンに新たな歩みを始めています。

宮崎大学では、このスローガンのもとに、地域活性化の中核拠点としての旗幟を鮮明にしています。その過程の中に研究や教育の特徴あるシーズを見付け、その成果を全日本、全世界に向けて発信できる大学でありたいと考え、全職員が一丸となって日々努力を重ねているところです。

2008年に文藝春秋社から刊行された井上ひさし氏による著書「ボローニャ紀行」によると、イタリア北東部の都市、人口約40万のボローニャにはヨーロッパで最も古いと言われる大学があります。大学としての正式な創立の年は1088年ですが、それよりはるか以前から、若者たちが集まって自分たちで勉強会をしており、分からないところがあると、それぞれに物知りの学者から教えてもらっていたそうです。そのうちに若者たちは自治的な組合を作り、学者たちを招いて勉強をするようになりました。それが1088年のことであったそうです。勉強する場所は街の広場や教会、あるいは学者の家などで、これといった校舎はありませんでした。校舎らしい校舎ができたのは1563年ではるか後のことでした。このように大学教育の出発点は若者たちが自ら知識を求めて行動するところにあります。 

宮崎大学の木花キャンパスや清武キャンパス、さらには県内各地に広がる宮崎大学の実習フィールドでは、優れた研究を展開している多くの指導者に出会うことができます。新入生の皆さんには、それぞれ自分が素晴らしいと思える研究者や指導者との出会いを求めて、それを大切にして欲しいと思います。指導者から素晴らしい知識や技術を得られるように努力を続けてください。

また、心許せる友人を求めることも必要です。一度や二度は必ず親友の言葉や思いやりに救われる場面があるだろうと思います。一人で悩むだけではなく、日頃から心を開いて相談し合える友の存在はかけがえのないものとなります。

さらに皆さんにお願いがあります。宮崎大学で学ぶにあたり、宮崎の魅力を自分の目で発見して欲しいと思います。宮崎には素晴らしい風景や、歴史、芸術、スポーツやイベント、さらには独特の食の文化などがあります。これまで宮崎県で育ってきた人も、これから初めて宮崎で過ごす人もそれぞれの目でチャレンジしてみてください。これも一生の財産になることでしょう。

皆さんのこれから始まる大学生活が有意義で素晴らしいものになることを信じて、私の訓辞といたします。

平成30年4月3日
宮崎大学長 池ノ上 克

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