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2016年年頭の挨拶(平成28年1月4日)

2016年 年頭のご挨拶

宮崎大学長 池ノ上 克

皆様、明けましておめでとうございます。それぞれに、よいお年をお迎えのことと存じます。昨年は鬼怒川の氾濫による大災害や鹿児島県口永良部島の新岳噴火による全島民の避難、そして本県では宮崎市街地での乗用車の暴走事故など心をいためる出来事がありましたが、一方では嬉しいこともありました。

なかでも2人の日本人がノーベル賞を受賞されたことはとても誇りに思えることでした。さらに嬉しいことは、お二人とも地方の大学の出身であったことです。特に大村先生は科学者としては、十分に恵まれたとは言えない環境で研究を始められたと聞いていますが、それだけにわれわれ地方の大学に拠点をおいて活動している者にとっては大きな夢と希望を与えてもらいました。

一昨年菅沼前学長のご尽力で完成した330記念交流会館は開館以来、数多くのイベントが行われており盛況をきわめています。

平成25年度に始まった知の拠点事業でありますCenter of Community (COC)は、宮崎の地域志向型の一貫教育による人材育成を目的に、関係者の皆さんの情熱と努力によって立派な成果が上がりました。「九州・沖縄シンポジウムIN 宮崎-地域の未来を切り拓く高等教育とは-」の第1回大会を宮崎大学で行うなど、九州のリーダーとしての役割を本学が果たしています。そしてその成果は平成27年度の新規事業である「COCプラス事業」として採択され、一歩前進した形で宮崎の複数の大学などが連携した、地域志向型の人材育成プログラムとして活動が始まりました。

田野病院を中心とした地域医療・総合診療医学の教育体制の充実は、まさに医学部が取り組むべき多様な医療人育成に向けた事業として、その成果が期待されており、現在の地域医療のニーズをとらえた全国的に注目をあびる事業になろうとしています。

昨年10月からは新たに女性活躍・人財育成担当理事を設け、学生や職員を含む本学機能の全域にわたり女性の活躍が一層推進するように期待しています。特に優れた業績を上げている女性職員の上級職への登用を積極的に進めたいと考えています。

本学では「世界を視野に地域から始めよう」をスローガンとして統合以来様々な改革が行われてきました。

その一つとして今年4月から「地域資源創成学部」がスタートします。人文・社会科学分野と農学・工学分野が融合した新しい学部です。地域の様々な資源を捉える能力をそなえ、将来は社会のリーダーとして活躍できる人材を地域に輩出することを目指しています。

新たに編成された新学部の教員の皆さんの熱い情熱と豊かなエネルギーが学長室にもひしひしと伝わって参ります。幸先の良いスタートを切ることが出来るようにしたいものです。

4月から教育文化学部は教育学部に名称を変更し、既存の医学部、工学部、農学部と合わせて5学部となって本学は新しくスタートします。さらに5つの学部が横の連絡を取り合って協働体制を作って宮崎大学全体として積極的に活動する産学・地域連携センター、国際連携センター、産業動物防疫リサーチセンターを始めその他にも様々なセンターが機能しています。各学部の関係者の専門領域を活かして積極的に参加してもらいたいと思います。医学部附属病院で行われている地域活性化や国際連携の活動も含めて、各学部間の横断的な連携が更に強くなり、宮崎大学が活動的で明るく、創造力豊かな大学であり続けるよう手を繋いで進みたいと思います。

文部科学省は2016年度から、全国86の国立大学を、世界最高水準の教育研究を目指す大学、特定分野で世界的な教育研究を目指す大学、地域活性化の中核となる大学の3つのグループに分類して大学改革を推進する旨発表されました。そして3グループごとの新たな評価の指標が出され、その結果が大学の年間予算の大きな部分を占める運営費交付金に反映することが伝えられています。本学は地域活性化の中核拠点となる大学としての旗幟を鮮明にして進んでいます。その中に研究のシーズを見つけ、結果を国内外に向けて発信できる大学として進みたいと思います。

宮崎大学型の若手研究者リーダー育成モデルは、高い評価を受けながら進行しています。昨年はテニュア審査に合格した7名が本学の准教授として採用されています。そして今年の若手研究者の中には、医学部の看護学系で、全国で初めてとなる採用が行われました。看護学研究の新たな一歩になることを期待したいと思います。

最後になりますが、医学獣医学総合研究科や農学工学総合研究科など、従来の専門領域を超えた本学特有の研究面でのユニークな体制も充実しています。発表論文数の減少が懸念されている昨今、宮崎大学を拠点にして、元気でキラキラ輝く研究者による発表論文が増加することを期待して、年頭のご挨拶といたします。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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