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2017年年頭の挨拶(平成29年1月4日)

平成29年1月4日

2017年 年頭のご挨拶

宮崎大学長 池ノ上 克

皆様、明けましておめでとうございます。それぞれによいお年をお迎えのことと存じます。

昨年は熊本地震を始め自然災害に見舞われた年でした。特に近県熊本の被災に際しましては、本学の職員の中にもご家族やご親戚が直接被災された方もおられ、心からお見舞いを申し上げます。また、それぞれ、関係部署の多くの方々に、救援や支援活動に参加していただきました。合わせて御礼と感謝を申しあげたいと思います。

昨年は国際的にはイギリスのEU離脱やアメリカのトランプ次期大統領の誕生、そして世界各地に広がる悲惨なテロに揺れた年でありました。今後の世界の動向に私たちも充分注目していかなければならないと思います。

昨年のノーベル生理学・医学賞を受賞された大隅良典博士は国立大学法人の研究者を取り巻く環境が悪くなる一方で、今後日本からのノーベル賞受賞者は減ってしまうだろうと警告を発しておられます。研究費の削減に苦慮している私たちにとっては心強いメッセージを発信して下さいました。

一方本学では、昨年を振り返りますと4月に始まった地域資源創成学部は元気で思いきりの良い順調な滑り出しをみせています。昨年10月に開催した設置記念シンポジウムには各界から多数のご参加をいただき、新学部への期待の大きさが感じられました。

一昨年新たに配置した機能強化推進担当副学長によるIR(Institutional Research)が具体的に機能を開始しました。今後は学内の様々なエビデンスを基に本学の機能強化が進められるものと期待しています。教職員の皆様のご協力をお願いしたいと思います。

女性活躍・人財育成担当理事による新しい活動も皆様のご理解とご協力のもと、具体的で着実な歩みを見せています。宮崎大学の管理職の皆様による「イクボス宣言」や「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ」が昨年採択されるなどに現れています。今年もなお一層の発展を望みたいと思います。

平成25年度に始まった地(知)の拠点事業でありますCenter of Community (COC)は、宮崎の地域志向型の一貫教育による人材育成を目的に、関係者の皆様の情熱と努力によって立派な成果が上げられました。そしてその成果は平成27年度の新規事業「COCプラス事業」として新たに採択され、一歩進んだ形で地域志向型の人材育成プログラムとして動いています。

指定管理者として宮崎市立田野病院と、隣接する介護老人保健施設さざんか苑を管理運営すると共に、学部学生の在宅医療実習やプライマリケアの実習を行っていることも国立大学法人評価委員会で高く評価されました。

田野病院を舞台とする地域医療・総合診療医学の教育体制の充実は、まさに医学教育が取り組むべき多様な医療人育成に向けた事業として、その成果が期待されており、現在の地域医療のニーズをとらえた全国的に注目をあびる事業になろうとしています。

産学・地域連携センターを中心にした、地域の企業との連携は益々強化されています。米良電機産業による寄附講座として地域イノベーションを目指す「地域デザイン講座」の設置が決まり、今年スタートします。また、西都妻湯温泉をリサーチのシーズとした全学的な研究プロジェクトも始まりました。さらに宮崎銀行との連携によって、学内起業などの夢を実現させたい学生や研究者の支援に関する調印も行われました。

国際連携センターが中心となった海外の大学との交流も盛んとなっています。現在では長期短期合わせて年間350名を超える留学生を本学に受け入れています。一方「トビタテ!留学JAPAN地域人材コース」に採択された結果、平成28年から毎年7名の宮崎在住の学生や宮崎出身の学生の海外留学支援の中心的役割を本学が果たしています。また、トビタテ!留学JAPAN全国版では、現在宮崎大学から多くの学生が留学しております。その中でも特にオーストラリアに留学して畜産と障害者スポーツを勉強している農学部と工学部の学生2名につきましては、オーストラリア領事館からも高く評価され、本学の国際的評価を高める結果となっています。

5つの学部が横の連絡を取り合って宮崎大学全体として積極的に活動する様々なセンター機能が他にも活性化して定着してきているように思います。各学部の関係者の専門領域を生かして、積極的に参加してもらいたいと思います。

文部科学省は2016年度から、全国86の国立大学を、世界最高水準の教育研究を目指す大学、特定分野で世界的な教育研究を目指す大学、地域活性化の中核となる大学の3つのグループに分類して大学改革を推進する旨を発表しました。そして3グループごとの新たな評価の指標が出され、その結果が大学の年間予算の大きな部分を占める運営費交付金に反映されています。

本学は地域活性化の中核拠点となる大学としての旗幟を鮮明にして進んでいます。その中に研究のシーズを見つけ、その結果を全日本、全世界に向けて発信できる大学として進みたいと思います。

医学獣医学総合研究科や農学工学総合研究科など、従来の専門領域を超えた本学特有の研究面でのユニークな体制も充実しています。発表論文数の減少が懸念されている昨今、宮崎大学を拠点にして、元気でキラキラ輝く研究者による発表論文が増加することを期待したいと思います。

まもなく宮崎市中心部の若草通りに「まちなかキャンパス」をオープンします。宮崎大学の魅力ある様々な活動や情報を分かりやすく市民の皆様に発信していきたいと考えています。

昨年の8月に始めた「宮崎大学基金」の制度は、学生の教育や研究を強化するためのものです。教職員の皆様のお一人お一人のご理解とご協力を最後にお願いいたしまして、年頭のご挨拶といたします。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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