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令和3年度卒業証書・学位記・修了証書授与式告辞(令和4年3月24日)

告辞

本日、ここに、令和3年度の宮崎大学の卒業式、修了式をフェニックスシーガイア・リゾートで開催できますことは、未だパンデミックが収拾しきれない中、天与の幸運であろうと思います。
式典の参加者は各学部・研究科の卒業生、修了生のみに限定せざるを得ませんでしたが、それでも令和に入って初めて、大々的に式典を挙行できました。本当に喜ばしく思います。
卒業生、修了生の皆さんに心から祝福の言葉を贈ります。
おめでとうございます。
また、この日を待ち望んでおられたご家族の皆様はじめ関係の皆様も、さぞかしお喜びのことと存じます。重ねて、お祝い申し上げます。

今回、総計1,249名が卒業・修了を迎えられました。
まず、学士課程では教育学部118名、医学部159名、工学部364名、農学部263名、地域資源創成学部91名に卒業証書・学位記を授与いたしました。また、在学中交通事故で亡くなられた1名に在学記を授与いたしました。

次に、大学院修士課程では教育学研究科24名、看護学研究科9名、工学研究科120名、農学研究科60名、地域資源創成学研究科5名、医学獣医学総合研究科8名に、そして、大学院博士課程では医学獣医学総合研究科博士課程13名、農学工学総合研究科博士後期課程13名に学位記を授与いたしました。
さらに、畜産別科でも2名の修了生に修了証書が渡されました。

本日、卒業式を迎えた1,249名の皆さんは、最後の約2年間、新型コロナウイルス感染症の影響で、コロナ以前の大学生活とは全く異なる生活を余儀なくされました。その一方で、遠隔授業、オンライン授業を活用した「学びの改革」を最初に経験した学生でもあり、その意味では、「学びの未来」を体験した先駆者ともなりました。このような中、サークル活動やアルバイト活動の制限など、多くの困難を乗り越えて、学業の目的を達成した皆さんの努力に心から敬意を表します。同時に、この特別な経験をこれからの人生の糧として活かしてもらいたいと切望します。

さて、大学における卒業とは、文字通り、学業を終えるという意味ですが、それは卒業の半面にしか過ぎないと思います。残りの半分は、人生の新たな旅立ちを意味するcommencementであり、それを加えた未来志向で卒業を考える必要があります。
この人生の始まり、commencementにあたり、二つの格言をお贈りします。

一つは、ポジティブに、ハッピーに、未来に希望を持って生きる、ということです。よく言われることですが、グラス半分の水を見て、half-fullと捉えるか、half-emptyと捉えるか? 皆さんには是非、まだ半分も残っているのだから希望を持って行こう、とポジティブに捉えてもらいたいと思います。悲観するのは時間の無駄でしかありません。物事をポジティブに見る精神構造を自分で作り上げることが重要です。私自身の経験で恐縮ですが、2、3冊の賢人の書を座右におき、折に触れて精神を活性化しています。Be positive, be happyこの精神を訓練して身につけ、これからの人生を切り拓いて欲しいと思います。

もう一つは、知的好奇心を持ってチャレンジし続けてもらいたい、ということです。
アインシュタインの名言に、「失敗を恐れるな、失敗したことがないものは、新しい挑戦をしたことがないということだ」というものがあります。 
失敗をせずに名人になった人はなく、失敗から多くを学んだ人が名人になる、という格言もあります。失敗も織り込み済みでチャレンジし、その経験から学ぶ、それを継続すれば道は必ず開けます。

社会情勢の変化が激しく、将来が見通せない状況が続いています。このような時局に最も大切なことは、最先端の枝葉末節に拘らず、幹となる根本に立ち返ること、ブレない軸を持つことです。皆さんは、学びのルーツとしての宮崎大学から飛び立っていきますが、宮崎大学はこれからも皆さんにとって根本であり続けます。いつでも、母校の先生が、先輩が、あるいは仲間が、皆さんと繋がりを持っています。困難に直面した時には、一度、根本に立ち返り宮崎大学を訪れてください。上手くいっている時にも、実はそういう時にこそ、根本に立ち返る余裕が必要で、宮崎大学を思い出してください。皆さんにとって母校の門戸は常に開放されています。この宮崎大学をルーツとして、大きな枝を伸ばし、人生の充実した果実を実らせてもらいたいと思います。

今日、宮崎大学を飛び立とうとしている皆さんには、ここで得た貴重な経験と人脈を活かし、これからの長い人生に、それぞれの立場で果敢に挑戦してもらいたいと思います。
あらためまして、ご卒業を、人生の新たなスタートを、心からお祝い申し上げます。

令和4年3月24日
宮崎大学長 鮫島 浩


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