宮崎大学
ニュースリリース

目指せ食品ロス削減! -DIYによる装置の開発で植物の成長モニタリングに貢献-

2022年03月01日 掲載

 

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宮崎大学(IR推進センター 田中秀典准教授、農学部畜産草地科学科 橋口拓勇研究員)、かずさDNA研究所、スアナサイエンスによる共同研究グループは、植物の成長を定量的に計測するためのシステムとして、DIYによる装置を開発しました。
この装置は、農学部附属フィールド科学教育研究センター木花フィールドの一画にある硬質ビニールハウス内に設置しています。

植物の形質を計測することは植物学の最も基本的な作業であり、それらを定量的・定性的な数値として算出し、客観的な評価が可能となる形に変換する作業は必要不可欠ですが、その作業には多大な労力がかかり、作業を自動で行うシステムもありますが、非常に高価でメンテナンスに手が掛かるといったデメリットがありました。

今回開発された装置は、市販の装置をDIYにより開発したもので、従来のものより格段に低コストで導入が可能で、メンテナンス性も良く、汎用性の高いものとなっています。

本装置の導入により、より精密なデータが簡単に取得できるようになることで、植物の生育をコントロールすることが可能になり、農作物の生産現場で発生する「食品ロス」を削減する効果が期待されます。また、持続的かつ安定的な食料生産を支える技術となることが期待される研究成果です。

本成果は国際学術雑誌Breeding Scienceにおいて、2月17日(木)にオンライン公開されました。

3月10日(木)農業協同組合新聞デジタル版に掲載されました。
https://www.jacom.or.jp/saibai/news/2022/03/220310-57408.php

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写真:農学部附属フィールド科学教育研究センター木花フィールドに設置している自動配送システム

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DIYによる植物鉢の無人搬送装置の開発
~植物の成長モニタリングに貢献~

かずさDNA研究所、宮崎大学、スアナサイエンスは共同で、植物の形態(表現型)を定量的にデジタル計測する技術(フェノタイピング)の低コスト化、高効率化、汎用化に取り組んでいます。
環境の変動や需要の変化に応じた育種の高速化は、様々な栽培植物においても品種間のDNA配列の違い(遺伝子型)がビッグデータとして得られるようになった今、フェノタイピングが律速段階になっています。
そこで、大量にフェノタイピングを行う方策のひとつとして、温室内で植木鉢(栽培ポット)を無人で搬送する装置を開発しました。市販の搬送車キットを活用することにより導入コストを下げ、レイアウト変更を容易にすることにより、大学や研究機関での様々な利用場面にあわせて導入しやすくしています。
研究成果は国際学術雑誌Breeding Scienceにおいて、2月17日(木)にオンライン公開されました。

▽詳細はこちらから▽
・プレスリリース 2022.3.1
  https://www.miyazaki-u.ac.jp/public-relations/20220301_01_press.pdf

▽開発した装置の動画がご覧になれます。
 https://www.kazusa.or.jp/kazusalab/1005.html

・研究者データベース
 明石 良 https://srhumdb.miyazaki-u.ac.jp/html/610_ja.html
 田中 秀典 https://srhumdb.miyazaki-u.ac.jp/html/100000742_ja.html
 橋口 拓勇 https://srhumdb.miyazaki-u.ac.jp/html/100002092_ja.html

A case study of DIY plant phenotyping - J-Stage

農学部畜産草地科学科
 畜産草地科学科では、家畜とその生産を支える草地の両面から学ぶことができます。

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