ニュースリリース
2020年06月23日 掲載
本学農学部の安田仁奈准教授の参加する研究グループは、高い捕獲圧にさらされて絶滅が危惧されているヤシガニについて、琉球列島の各地で収集した性比・個体サイズデータの解析を行うとともに、非致死的方法で採取したサンプルを用いて集団遺伝解析を実施しました。
その結果、調査した7地域中6地域で、大型のオス個体がほとんど観察されず、大型オスを対象とした高い捕獲圧により性比の偏りが生じていることが明らかとなりました。
その一方で、遺伝的交流は広く維持されていることが明らかとなりました。そのため、各地域で適切に資源管理が行われれば、個体群の縮小が進んだ場所でも、将来的には幼生の加入によって個体群の回復につながる可能性が示されました。
適切なヤシガニ資源管理のために、今後も個体サイズ・性比・遺伝的多様性などの資源状態を注意深くモニタリングし、一部地域で定められている保護条例などによる保全策を、琉球列島全域に拡大して適用する必要があると考えられます。
本研究成果は、Scientific Reports誌(電子版)に掲載されました。
〇宮崎大学プレスリリース
http://www.miyazaki-u.ac.jp/public-relations/20200622_press_01.pdf
◯国立研究開発法人 産業技術総合研究所プレスリリース
https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2020/pr20200622/pr20200622.html
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