宮崎大学
ニュースリリース

宮崎大学がミャンマーで地下水ヒ素汚染と健康被害についてのシンポジウムを開催

2020年02月17日 掲載

令和2113日(月)から17日(金)、ミャンマー国保健・スポーツ省が主催する第48Myanmar Health Research Congress開催期間中に、宮崎大学と同省医学研究局と共同で『Symposium on Health Hazards of Environmental Arsenic Poisoning』を開催した。

宮崎大学は平成278月から3年間、JICA草の根技術協力事業(草の根パートナー型)『ミャンマー国ヒ素汚染地域における衛生保健の実施体制強化プロジェクト』を実施した。ここで得られた知見や成果を基にさらに有効なヒ素対策を目指すとともに、事業を進行する中で出てきた新たな課題の解決を目的として、『ミャンマー国高濃度ヒ素汚染地域における健康リスク防止のための飲料水対策事業』をJICA草の根技術協力事業(草の根パートナー型)に申請し、2019年に採択となった。

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シンポジウム会場にて

今回のシンポジウムはこれまでの活動を通じて得られた地下水ヒ素汚染状況や住民の基本保健情報、事業成果などについて現地専門家等とともに発表するとともに、参加者と情報を共有して議論を行った。

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シンポジウム会場の様子

シンポジウムは、丸山 眞杉医学部教授とDr. Kyaw Zin Thant(チョウ ジン タン)前医学研究局長の座長・司会により開催された。冒頭に、Dr. Kyaw Zin Thant前局長及び本学の水光正仁理事(研究・企画担当)による挨拶があった。その後、本学医学部の黒田嘉紀教授(公衆衛生学分野)から、ヒ素汚染地域における出生コホート調査に関する発表、望月仁志講師(神経内科)からヒ素がヒトの神経系に及ぼす影響についての発表、矢野靖典助教(国際連携センター)からミャンマーにおけるヒ素除去事業に関する発表をそれぞれ行った。ミャンマー側の研究者からは、皮膚のヒ素性角化症に関する発表や農村地域における地域社会に根ざしたヒ素除去システムに関する発表が行われた。

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ミャンマーでの事業について発表を行う矢野助教

シンポジウムには医療関係者や医学生を中心に100名以上が参加し、質疑応答では様々な質問や意見が出て終了予定時間を超えるほどの専門家による熱心で活発な議論が行われた。シンポジウムは片岡寛章医学部長およびDr. Kyaw Zin Thant前医学研究局長の挨拶で終了した。

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閉会の挨拶をする片岡医学部長

参加者からは宮崎大学と医学研究局の共同対策事業の重要性とヒ素対策事業による住民の保健衛生の向上に対する期待が述べられた。

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関係者による集合写真

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