宮崎大学
ニュースリリース

川内優輝選手が高校生や大学生、地域の方々と競技生活の現在と未来を語る

2022年10月12日 掲載

令和4年10月6日(木)、宮崎大学木花キャンパス330記念交流会館において、プロマラソンランナーの川内優輝選手を招いたイベントを実施し、およそ100名が参加しました。

本イベントは、宮崎大学とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社との連携協定における取組の一環として実施されたもので、「川内優輝選手と競技生活の現在(いま)と未来を語る」と題してパネルディスカッションが行われました。(後援:宮崎県教育委員会、協力:宮崎県わけもん防災ネットワーク)

P1003030縮小.jpg△ パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションには、パネリストとして、あいおいニッセイに所属する川内優輝選手、前田一成選手(パラ競泳)に加え、本学学生である中川もえさん(医学部看護学科1年、パラ陸上競技)、松本真和さん(農学部獣医学科3年、陸上競技)、勝冶奈央さん(農学部獣医学科3年、陸上競技)の3名と、原田エミリー槙さん(宮崎南高等学校2年、陸上競技)が登壇し、大城奈央さん(農学部3年)が司会を、宇土昌志准教授(教育学部保健体育講座)がファシリテーターを務めました。

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△ パネルディスカッションの様子


始めに、各パネリストより自己紹介を兼ねて現在の競技生活について話題提供がなされました。その中で、パラリンピック出場を目標に競技に励む中川さんからは、看護師を目指して大学入学し、競技と学業との両立を課題に感じていることが率直に話されました。これを受けるように、川内選手は自身の歩みを語る中で、大学時代に「楽しむこと」を大事にし、「楽しく走るにはどうしたらいいか」を考え、練習日誌を手がかりとして自分に合った練習のサイクルを見出したことが両立につながり、そのまま公務員時代にも活かせた経験が語られました。

また、勝冶さんは、大学で陸上競技を一時離れ、「やっぱり好き」と再挑戦していることを語り、そこから、「川内選手は8年ぶりに自己ベストを出したと聞くが、その8年間をどうやって乗り切ったのか」を尋ねました。すると、川内選手は大学以降、「走るのが好きだから、どうやったらもっと速くなれるか」を高校までの経験に捉われず追求してきたこと、さらに、モチベーション維持のために「自分の場合は旅行とマラソンが好きで、全国の大会を回ることで好きなものを両立させてきた」と、「好き」なものに対し「常識に捉われない」で挑戦する姿勢の大切さを語りました。

そして、ディスカッションが盛り上がる中、ケガによって仲間との練習から長期離脱せざるを得なかった原田さんが、「一人で辛抱強く練習に取り組むための心のもち方のコツを教えてほしい」というのに対し、前田選手は「辛い時はレースで自分が活躍している姿を想像して取り組む」ことを、自分で自分を「実況」して鼓舞したエピソードとともに助言しました。川内選手からも「自分の場合、『週に2回頑張ればいい』と言い聞かせ」、「ライバルをイメージして」苦しさをプラスの力に変えた経験が語られました。

さらに、今季で引退を考えている松本さんから「大人(社会人)になってもスポーツを続けることの意味を教えてほしい」との質問には、前田選手から「そもそも、なぜ陸上競技を始めたのか思い出してみるのも良いかもしれない」、川内選手からは「自分自身が記録を出して嬉しいからやっている。(自身の記録が伸びなくなったら)年代別の記録更新を目指して、『あのおじさんは速い』と若者から言われたい」とのコメントがあるなど、終始和やかな雰囲気のなか、真摯に競技に向き合うアスリート同士、世代を超えて時間いっぱい熱のこもった対話がなされました。

パネルディスカッション終了後には、グラウンドにてランニング交流会が催されました。パネルディスカッションでは足りなかった時間を補うように、川内選手を囲んで色んなことを語らいながら楽しく走っていました。

s-DSC_0140.jpg△ パネルディスカッションに登壇した(左から)中川さん、原田さん、川内選手、前田選手、松本さん、勝冶さん、宇土准教授

s-DSC_0012.jpg△ ランニング交流会の様子

s-DSC_0024.jpg△ ランニング交流会の様子

川内優輝選手;
1987年3月5日生まれ。東京都世田谷区出身。あいおいニッセイ同和損害保険株式会社所属。学習院大学時代には箱根駅伝大会に2度出場。2009年に埼玉県庁に入庁し、市民ランナーとして競技を継続2019年4月にプロランナーへ転身。座右の銘は『現状打破』
主な成績:2013年世界陸上モスクワ大会出場、2013年別府大分毎日マラソン優勝、2014年仁川アジア競技会銅メダル、2017年世界陸上ロンドン大会出場、2018年ボストンマラソン優勝、2019年世界陸上ドーハ大会出場など

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