ニュースリリース
2022年03月09日 掲載
宮崎大学では、令和3年4月28日(水)から、Zoom を利用したオンライン形式で、日本とは全く異なる世界各地の野球事情を国内外に発信するユニークな講座を実施しました。
本講座は、宮崎大学がJICA国際協力機構などをはじめとする海外におけるスポーツの普及活動を進める機関と連携しながら、世界各国で野球の指導経験がある日本人を講師に招き、第1回目のスリランカ編(4/28開催)を皮切りに、2月末までに20カ国の野球事情について紹介。毎回の講座冒頭では、特別ゲストがオンライン上で登壇し、主審を務める形で当該国の野球などに関わるエピソードを紹介後、プレイボールの発声がなされて開始しており、前期はアジア野球連盟審判長の小山克仁氏、日本プロ野球機構選手会事務局長の森忠仁氏などに登壇いただきました。また、講座では各講師がその国ならではの苦労話しを交えながらおもしろおかしく野球事情を紹介し、北は北海道から南は沖縄まで、毎回50名から100名程度の方に視聴いただきました。
10月13日(水)からは後期に入り、11回目のネパール編は、全国高等学校野球選手権(甲子園)で初となる外国人審判を務めたスリランカ人のスジーワ ウィジャヤナーヤカ氏が迫力あるプレイボールの発声に始まり、小林洋平氏とネパール人のイッソー タパ氏がネパール野球の歴史と現状を紹介。10月27日(水)の南スーダン編では、元オリンピックマラソンランナー谷口浩美氏が主審を務め、2021年東京オリンピック男子フルマラソンで銀メダルと銅メダルを獲得した選手がソマリア出身の難民であったエピソードを交えるなど、様々なゲストの方にもご登壇いただきました。
世界各地の野球事情に関する講座でしたが、様々な場面で日本人が大切にしている「礼」の精神を取り入れながら指導をしていくことで、人材育成にも大きく貢献していて、現地の関係者から高い評価を得ていたことなどが紹介されていたことが印象的で、野球を通じて人と心が育ち、健全な社会形成に役立てることができるなど、スポーツが持つ様々な可能性が紹介され、新聞や雑誌などでも多数掲載していただきました。
野球とソフトボールは、日本では人気スポーツの一つかもしれませんが、世界的に見ればマイナースポーツであり、オリンピックの正式種目としての復活を果たすには、柔道が世界のJUDOとなったように、世界各地に野球を広め、競技人口を増やしていく必要があります。特に、宮崎大学がある宮崎県は、毎年多数のプロ野球チームが秋季または春季キャンプに訪れるキャンプのメッカであることから、このような講座を通じて世界各国で野球の普及に尽力している日本人の活動を発信し、世界各地にライバルを作っていくことが縮小傾向にある日本野球の発展にも繋がることを知ってもらうとともに、末永くキャンプのメッカとしてあり続けることができるように貢献できるよう、様々な切口から情報を発信していくこととしています。
令和4年度の「世界の野球事情」は5月11日(水)からの開始となり、4月7日(木)から申し込みを受け付ける予定となっています。
宮崎大学公開講座「世界の野球事情」日程 ( )内は講師名 ※敬称略
【前期】
第1回:2021年4月28日(水) スリランカ(後田剛史郎、ニローシャン.P、高野光一)テーマ:Playball Since 2002 〜内戦・爆弾テロ事件を乗り越えて〜主 審:アジア野球連盟審判長 小山克仁 氏第2回:2021年5月12日(水) ブルキナファソ(出合佑太)テーマ:出来ない理由はできる 理由になる 〜ゼロからイチをつくるブルキナ野球の12年〜主 審:日本プロ野球機構選手会事務局長 森忠仁 氏第3回:2021年5月26日(水) コスタリカ(越智陽水、黒田次郎)テーマ:「コロナ禍で新たなステージへ」~野球・ソフトボールを通じての国際協力~主 審:JICA国際協力機構 協力隊事務局 人材育成課長 川本寛之 氏第4回:2021年6月 9日(水) タンザニア(友成晋也)テーマ:「タンザニア甲⼦園の軌 跡」 〜 野球がない国になぜ野球が受け入れられたのか 〜主 審:日本スポーツ振興センター情報・国際部(SFTC事務局元ディレクター) 川原工 氏第5回:2021年6月23日(水) オーストリア(坂梨広幸、田久保賢植)テーマ:オーストリア野球の国内リーグ事情と今後の展望主 審:九州アジアプロ野球機構 代表理事 田中敏弘 氏第6回:2021年7月14日(水) フィジー(持田貴雄、白川将寛、大嶋賢人、西尾高広)テーマ:フィジー野球の奇跡︖ それを支え続ける⽇本人の軌跡!主 審:(宮崎県)川南町長 日高昭彦 氏第7回:2021年7月28日(水) バングラデシュ(渡辺大樹)テーマ:超弱小チームが試合を重ねるごとに強くなる 〜野球漫画のようなバングラデシュ野球〜主 審:宮崎大学理事(研究担当) 水光正仁 氏第8回:2021年8月25日(水) ニカラグア(阿部翔太)テーマ:思いは招く 〜ニカラグア⼥⼦野球が目指す世界〜主 審:JICA九州センター所長 吉成安恵 氏番外編:2021年9月 8日(水) 東京オリンピック編(スジーワ ウィジャヤナーヤカ、小山克仁)テーマ:東京オリンピック野球の裏舞台と今後の日本野球界が果たすべき役割主 審:日本・スリランカ野球友好協会 代表理事 植田一久 氏第10回:2021年9月22日(水) ハンガリー(小川真吾)テーマ: ハンガリー野球を通じて世界に羽ばたいた⼈生主 審:元JICA青年海外協力隊 ブルガリア野球隊員 黒木立太 氏ゲスト:宮崎大学長 池ノ上克 氏
【後期】
第11回:2021年10月13日(水) ネパール(小林洋平、イッソー タパ)テーマ:協働 since 1999主 審:国際審判員 スジーワ ウィジャヤナーヤカ 氏第12回:2021年10月27日(水) 南スーダン(友成晋也)テーマ:紛争地にこそ野球が必用なワケ主 審:元オリンピック男子フルマラソンランナー 谷口浩美 氏第13回:2021年11月10日(水) ウガンダ(田中勝久)テーマ:ウガンダ野球の軌跡主 審:ウガンダ野球・ソフトボール協会長 フェリックス オクエ 氏第14回:2021年11月 24日(水) ジンバブエ(堤尚彦、谷山直規)テーマ:ジンバブエ野球から学び高校野球指導に生かす主 審:JICAジンバブエ支所長 河澄恭輔 氏第15回:2021年12月8日(水) タイ(青山功)テーマ:マイペンラーイ ~ マイペースで楽しむタイ野球 ~主 審:NHKテレビ・ラジオ体操アシスタント 原川愛 氏第16回:2021年12月22日(水) ブラジル(大見翔、八倉波平)テーマ:サッカー大国における野球事情主 審:元ブラジル野球隊員 森清将史 氏第17回:2022年1月12日(水) ボツワナ(中村藍子)テーマ:野球のない国、ボツワナ共和国 ~ソフトボールが栄えたナゾとアフリカンソフトボールへの願い~第18回:2022年1月26日(水) ポーランド(坂元克己、渡辺龍馬、仕切義和)テーマ:ポーランドの野球事情主 審:JICA野球技術専門委員 黒田次郎 氏第19回:2022年2月 9日(水) ベトナム(北堀学)テーマ:まだまだ発展途上のベトナムで、Baseballではなく日本の「野球」を通じて社会に通用する人間作りを第20回:2022年2月22日(火) 総括(阪長友仁)テーマ:世界各国と比較しながら、これからの日本野球のあるべき姿を考える主 審:国際審判員 塚田敦夫 氏
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