宮崎大学
ニュースリリース

紫外線LEDの新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する有効性を確認

2020年06月01日 掲載

 令和2年5月27日(水)に宮崎大学医学部医療環境イノベーション講座Collaboration Labo.M&Nから、深紫外線LEDの新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する有効性について記者発表を行った(発表内容は後述のとおり)。

片岡寛章医学部長から、「宮崎大学と日機装株式会社とは、新技術の共同開発研究によるイノベーションの創出・共同開発研究を通じた人材育成のため、平成28年11月に包括的共同研究連携協定を締結し、その後、医療を取り巻く環境、医療に必要な機器に関連する問題などに関する総合的な研究を行うため、令和元年11月に医療環境イノベーション講座Collaboration Labo.M&Nを設置し現在に至っている」との概要説明があった。

杉山博信特別助教及び稲垣浩子助教から、同講座において、院内の汚染や感染、透析医療機器などをテーマに取り組んできたが、この度、宮崎大学産業動物防疫リサーチセンターの岡林環樹教授及び農学部獣医学科の齊藤暁准教授協力の下、高度なバイオセーフティレベル環境下において実験を行った結果、新型コロナウイルスに対する深紫外線LEDの有効性が確認できたことについて説明があった。

鮫島浩医学部附属病院長から、「新型コロナウイルスに対する感染対策方法のひとつを確認することができ、そのことを地域の大学から発信できたことに意義がある」との発言があった。

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写真は左から、杉山博信特別助教、稲垣浩子助教、藤元昭一特別教授(オブザーバー)、片岡寛章医学部長、鮫島浩医学部附属病院長(研究総括責任者)

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2019年11月1日機装株式会社と宮崎大学医学部との共同研究講座である、『医療環境イノベーション講座 Collaboration Labo. M&N』が宮崎大学医学部内に設置され、院内感染対策を中心とした医療環境改善につながる研究に着手していた。

今回、日機装社製空間除菌消臭装置(Aeropure)に用いられている深紫外線LEDについて、新型コロナ(SARS-CoV-2)ウイルスを直接的に不活化する効果が確認できたため報告する。

新型コロナウイルスに対する有効性評価

【評価ウイルス】

・新型コロナウイルス(SARS-CoV-2 ウイルス:SARS-CoV-2/Hu/DP/Kng/19-027LC528233

【試験品】

Aeropureに搭載される深紫外線LED

【試験方法の概要】

プラスチックシャーレにウイルス液を滴下し、深紫外線LEDを照射した。照射後に回収されたウイルスの感染価を測定した。

【試験結果】

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新型コロナウイルスの感染価の減少率は、30秒・60秒照射後ともに99.9%以上(検出限界値である20PFU/mL未満)であった1(※1:初期値からの感染価対数減少値は、>log103.2であった)

(参考)

空間除菌消臭装置「Aeropure(エアロピュア)」について 

https://www.youtube.com/watch?v=xqAGFQPeXi8

光触媒による除菌・消臭機能に加え、捕捉した菌やウイルスに深紫外線LEDの光を照射し、DNARNAを変性させ、不活化させる空間除菌装置です。

本件に関するお問い合わせ先

宮崎大学医学部総務課総務係

TEL:0985-85-9014       FAX0985-85-3101

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