宮崎大学
ニュースリリース

"メモが宝物に変わる瞬間 ─描くと、見たいメモが生まれる" グラフィックレコーダー/ワカツタ代表 小川 綾氏が講演

2026年06月24日 掲載

2026年6月19日(金)、グラフィックレコーダー/ワカツタ代表 小川 綾(おがわ あや)氏をゲスト講師にお迎えし、2026年度(令和8年度)第2回ミヤダイミライ塾(テーマ:「メモが宝物に変わる瞬間 ─描くと、見たいメモが生まれる」)が開催され、オンラインを含め約50名のみなさまにご参加いただきました。

小川氏は大分県出身。鹿児島大学卒業後に宮崎市役所へ入庁し、契約課・地域コミュニティ課・議会事務局等の業務を担当されていました。 2020年から副業としてグラフィックレコーディング(以下、グラレコ)を始め、2024年3月に宮崎市役所を退職し、「ワタツタ」の屋号で独立されました。現在は、官公庁や宮崎大学、民間企業等で実績を重ねながら、宮崎市を拠点に幅広く活動されています。

講演では、公務員からフリーランスへ転身するまでの葛藤や、グラレコとの出会い、そして現在の活動に至るまでの道のりが語られました。

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ゲスト講師 小川 綾氏
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ファシリテーター 淡野副学長

初めに、グラレコとは話し合いや講演内容を絵と文字でリアルタイムに可視化する手法で、複雑な議論や多様な意見を共有しやすくし、合意形成を助ける技術として発展してきたことが紹介されました。会議・ワークショップ・授業・地域イベントなど幅広い場面で活用が進んでおり、記録型・ファシリテーション型・ノートテイキング型・コミュニケーション型など、目的に応じた多様なスタイルがあると説明されました。

小川氏は、手書きには記憶や思考を深める効果があり、絵や図にすることで情報が一瞬で理解されやすくなると強調され、特に大切にしている視点として、「誰のために」「何のために」「何を」描くかの3点を挙げ、目的によって拾う情報や表現が変わること、そして"描く行為そのもの"が対話や関係性を深めると語られました。AIが結果をまとめるのが得意なのに対し、グラレコは双方向のやり取りを通じて"ことが動く"点に価値があると述べられました。

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描いたストーリーを共有する参加者
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グラレコに挑戦する参加者

後半は、学んだ内容を実際に体験する実践パートへと進みました。
四角・丸・三角・線を組み合わせる「ビジュアルアルファベット」で基本図形を描く練習を行い、続いて「4つのP(Place/Process/Speech/People)」や表情、感情を線で表すタムラカイ氏のエモグラフィーなど、グラレコの基礎技法を学びました。
続いて、三人一組でビジュアルストーリーテリングを実施。「私の夢」「最近幸せを感じたこと」などの問いから一つを選び、描きやすくするためにA4用紙を四つ折りにして枠を作りワークを開始。四つの枠は起承転結のように使っても、四コマのように使ってもよく、まず枠線を引くことで"どこから描けばよいか迷わない"状態をつくることを学びました。
そのうえで、講義で学んだ図形や表情の描き方を使い、自分のストーリーを可視化。描いた紙を見せながら話すことで、感情の再発見や話の整理、相手への理解の深まりなど、多くの気づきが共有されました。

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グラレコで講演内容をまとめた川畑 暁氏
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今回の学生司会 兵頭 拓歩氏

質疑応答では、公務員から独立する際の不安について問われ、小川氏は「どちらの道も正解にできる可能性がある。選んだ道を正解にする覚悟が大切」と学生に向けてメッセージを送りました。
また、文字と絵の補完関係についての質問には、文字が"揺らぎの少ない記録"である一方、グラレコは"言葉になりきらない部分"をすくい上げる役割があると説明し、氷と水の比喩を用いて両者の特性を語られました。

最後に、教育学部4年の川畑氏が講演をリアルタイムでまとめたグラレコを紹介。小川氏の経歴から技法、実践ワークまでが丁寧に整理されており、会場からも温かい拍手が送られました。

20260619_miraijuku07.png教育学部:川畑 暁氏によるグラレコ

今後の開催予定につきましては、下記URLにてご案内いたします。
https://www.miyazaki-u.ac.jp/kscrs/sangaku/event/miraijuku.html

ミヤダイミライ塾
少子高齢化や事業承継問題など、地域が抱える課題が多様化するとともに、地域において分野を超えたノウハウの共有・連携などの重要性が高まっていることを背景に、宮崎のさらなる活性化に向けて議論を深めていくことを目的としている。宮崎県や宮崎県工業会、宮崎県商工会議所連合会、宮崎オープンシティ推進協議会の後援を受けて実施するもので、学生のみならず一般の方も無料で受講できるようにしており、高校生から地域住民までが一緒になって宮崎の未来について考える講座となっている。令和7年度は計7回開催し、延べ学生106名、教職員70名、公共団体等職員48名、企業等職員27名、その他52名の計303名が参加した。毎回、対面形式とオンライン形式を併用するハイブリッド形式で実施しているため、自宅からでも視聴が可能となっている。受講料無料。

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