宮崎大学
ニュースリリース

"小児の認知症" ニーマン・ピック病C型に対する治療薬候補の有効性・毒性発現に関わる分子構造学的な特性を発見

2023年09月08日 掲載

"小児の認知症" ニーマン・ピック病C型に対する
治療薬候補の有効性・毒性発現に関わる分子構造学的な特性を発見
~より有効で安全な治療薬開発につながる可能性~

ニーマン・ピック病C型(NPC)は、小児・新生児期に進行性の中枢神経障害が発症し、患者さんの多くが 10 歳前後で亡くなる遺伝性の希少疾患です。
宮崎大学医学部附属病院薬剤部の山田侑世薬剤師、池田龍二教授、ならびに熊本大学大学院生命科学研究部の石塚洋一教授らを中心とする研究チームは、"小児の認知症"と表現されるニーマン・ピック病C型(NPC)という先天性の難病に対し、治療薬候補として有望視されているシクロデキストリン(CD)の有効性発現や毒性発現に関わる分子構造学的な特性を見出しました。

現在、CDの誘導体であるHP-β-CDの臨床開発を目的とした世界規模の治験が行われています。しかし、その治療効果は限定的で、回避できない有害事象もあるため、新たな治療薬の開発が望まれています。

この成果により、CDの分子構造を最適化することで、HP-β-CDよりも優れた有効性と安全性をもつ画期的な治療薬の創出が期待されます。本研究成果は、2023年8月24日に科学誌「Clinical and Translational Medicine」に掲載されました。

▽詳細はこちらから▽
・プレスリリース 2023/9/8
https://www.miyazaki-u.ac.jp/public-relations/20230908_01_press.pdf

【論文情報】
掲載誌:Clinical and Translational Medicine
論文タイトル:Different solubilizing ability of cyclodextrin derivatives for cholesterol in Niemann-Pick disease type C treatment
DOI:doi.org/10.1002/ctm2.1350
URL:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/ctm2.1350

Get ADOBE READER

PDFファイルをご覧いただくためには、Adobe Reader(無償)が必要です。
Adobe Readerは Adobe Readerのダウンロードページよりダウンロードできます。

文字サイズ 標準 拡大


PAGE TOP

宮崎大学
MENU CLOSECLOSE