OISTの研究グループはRNA−RBP間の結合様式を改変する手法としてPD-SELEX(Phage Display coupled with Systematic Evolution of Ligands by EXponential enrichment)法を開発していました。合成生物学研究で一般的に分子パーツとして利用されている古細菌由来のL7Aeタンパク質とそれに結合するキンクターンRNAの結合選択性を改変することを目的に進化実験を行い、最終的に直交性を示す二組のRNA−RBPペアCS1−LS4、及びCS2−LS12(解離定数はそれぞれ約7 pM)を取得することに成功しました。一方で、配列相同性の高いこれらRNA−RBPペアがなぜ特異的にペアを作ることができるのかそのメカニズムは謎でした。このため今回、X線共結晶構造解析により相互作用機構の解明に挑みました。