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ニュースリリース

医工連携研究 小児の川崎病、超音波検査で「冠動脈の中間部」の血管壁を調べることで早期診断が可能に

2026年08月06日 掲載

医工連携研究
小児の川崎病、超音波検査で「冠動脈の中間部」の血管壁を調べることで早期診断が可能に
〜他の熱性疾患との鑑別精度が向上、適切な早期治療と後遺症予防に貢献〜

川崎病は主に子どもがかかる急性の発熱性疾患で、治療が遅れると心臓の冠動脈に重大な合併症(動脈瘤など)を引き起こすことがあります。早期発見・治療がとても重要ですが、診断が難しい場合も多く、これまでもエコー検査で冠動脈の根元(入口付近)が白く見える現象が診断の参考にされてきましたが、他の発熱疾患でも同様に見えることがあり、特に症状がはっきりしない「不全型川崎病」診断の決め手になりにくく見逃されるリスクがあるいという課題がありました。

この病気をより精度の高い診断を可能にするための研究について、宮崎大学医学部と工学部の研究チーム(渡邉望教授、山下尚人医師、兒玉祥彦医師、盛武浩教授、内山良一教授ら)が、宮崎県立病院と共同で取り組み、新たな早期診断の可能性を広げました。この研究成果は、2026年5月にThe Journal of the American Society of Echocardiographyに掲載されたのち、高く評価され、日本小児循環器学会YIA(英文の部)を受賞しました。

【研究の概要】
本研究は、川崎病が血管全体に炎症を起こす病態特性に着目した先進的な医工連携の取り組みです。独自開発した画像解析プログラム(Pythonアルゴリズム)を用い、エコー画像から冠動脈壁の明るさ(輝度)を客観的・定量的に評価できるようにしました。
川崎病の疑いがある小児109人を対象に測定した結果、従来の「根元」部分では違いが不明瞭だったのに対し、「中間部」の壁の明るさは他疾患より明らかに高いことが判明しました。

【研究成果のポイント】

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【社会的インパクト】
本成果は、川崎病の「早期発見・早期治療」の質を高め、患者と家族の負担軽減に大きく貢献します。特別な最新装置を必要とせず、既存のエコー装置と画像解析のみで実施できるため、地域のクリニックから一般病院まで幅広く普及しやすく、地域医療全体の診療レベル向上に期待が寄せられます。

このような医工連携による新しい診断技術の開発は、川崎病の早期発見・治療精度の向上だけでなく、他の小児疾患や心臓病診断への応用も期待されています。研究チームは「医療と工学の知見を融合することで、より多くの子どもたちの健康を守る新しい医療の形を提案したい」「今後はこの方法を日常診療に取り入れ、さらに大規模な検証を進めたい」としています。

【論文情報】
雑誌名:The Journal of the American Society of Echocardiography
Volume 39, Issue 5:511-519
論文タイトル:Mid-Coronary Artery Wall Echogenicity Can Contribute to the Initial Diagnosis of Kawasaki Disease: Quantitative Measurements by Transthoracic Echocardiography
著者:Yamashita N, Kodama Y, Irisa H, Ifuku T, Nakatani K, Uchiyama Y, Moritake H, Watanabe N.
掲載日:2026 May
DOI:10.1016/j.echo.2025.12.013

その他プレスリリース詳細はこちら
https://www.miyazaki-u.ac.jp/public-relations/20260806_01_press.pdf

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